第6話

6話
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2023/11/14 10:09
主人公とJUNGKOOK、どちらも大切な存在だからこ

そ本当の気持ちを伝えることができなかった高校卒

業後から8年。

キムテヒョンは、今は自分が私の一番近くにいると

いう自負と、心のどこかに残る不安を抱えながら過

ごしていた。

そんな中、私とグクが一緒にいるところに遭遇して

しまったテヒョンは、気持ちの整理がつかない。

グクは桃野奈々と一緒にいる時に、一方で紬は春尾

正輝から手話レッスンを受ける中で、耳が聞こえる

人と聞こえない人との間にある距離を実感してい

く。

そんなある日、私がアルバイト中にゴミ出しへ行く

と、たまたま歩いていたグクと出くわす。

私の仕事終わりにカフェで待ち合わせたグクは、も

う会うのはやめようと伝える。

だが、グクの思いを受け止めた私は、

「今は湊斗が好きだ」

とハッキリ答えた。

そして

「グクくんのことは、同級生としか思っていない」

と言う。

すると、グクは気にしすぎだったと認め、また連絡

すると返した。

家にテヒョンが来ている時、私は買い物に出かけ

る。

家を出た私は弟の光に会い、買い物を手伝わせるこ

とに。

そんな時、私のLINEにグクからメッセージが。

私の家の近くに来たので話せるか、

という内容だった。

テヒョンが部屋にいたてんとう虫を逃がすためベラ

ンダに出ると、外にグクがいることに気づいた。

グクのもとに向かったテヒョンは私から連絡を受

け、戸惑うグクを半ば強引に私の家に連れていく。

久しぶりにグクと2人きりで対面したテヒョンだった

が、話し言葉が通じないことに改めて衝撃を受けて

しまう。

それでも、なぜ耳が聞こえなくなったことを教えて

くれなかったのか、そのせいで私と別れたのかとま

くし立てるテヒョンの目からは、いつの間にか涙が

溢れていた。

そこに、私と光が帰ってくる。

2人の異様な様子に私が戸惑っていると、テヒョンが

家から飛び出した。

テヒョンに追いついた私は、何があったのかと尋ね

る。

グクと会っていたことを怒っているのかと詫びる

私に、テヒョンは気にしてはいるがそれほどでもな

いと言う。

さらにテヒョンは、

「お前とグクの関係を心配してイライラしていたほ

うが楽だった。そのほうが、友達の病気を受け入れ

るより楽だったから」

と続けた。

ただ、高校生時代のようにグクの名前を呼んだら振

り返ってほしかっただけだと…。

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