グクが、私の部屋にCDを借りにやってくる。
グクは、2人の距離が近づいていく中で、私の笑顔を
見るたびにうれしくなる反面、ふと私の声が自分に
聞こえてこないことを寂しく感じていた。
私は奈々ちゃんと会う。
奈々は、学生時代、正輝に出会い、親しくしていた
ものの離れることにしたのは、一緒にいるのは楽し
いが、ずっと一緒にいたらつらくなると思ったから
と私に伝えた。
私の弟・光は、アパートでテヒョンと会っていた。
光は、グクと想はなぜ付き合わないのかと聞くが、
テヒョンは
「聞かれてもわからない」
と答える。
そこに私が帰宅してテヒョンと鉢合わせ。
テヒョンは、私の様子がおかしいことに気づいた。
春尾と奈々は、前のように話せるようになっていた。
そんな2人が居酒屋で飲んでいると、テヒョンが来
る。
奈々は、私を振ったテヒョンをバカ呼ばわりする
が、
「そのおかげで春尾に再会できた」
と伝える。
私にも手話を習ってくれてありがとうと伝えてほし
いとテヒョンに頼んだ。
その頃、私は真子から、どうしてグクと付き合わな
い
のかと問われていた。
私は最近のグクを心配していて、何か言いづらいこ
とがありそうで、のんきに「付き合ってほしい」な
んて言えないと答える。
テヒョンはグクを呼び出す。
するとグクは、テヒョンに悩みを吐き出した。
私は
「耳が聞こえない以外、何も変わらない」
と言ってくれたが、グクにとっては変わったことが
大きすぎるという。
そんなグクにテヒョンは、
「また紬に何も伝えずにいなくなったら、許さな
い」
と釘を刺した。
グクは私のアパートへ。
いつもと様子が違うグクに私は不安をぬぐえない。
すると、グクは私の声が思い出せないと悲しく訴え
る。
私は手話で話せると言うが、グクは何も聞こえない
のことがつらかったのだ。
一緒にいて、好きになるほどつらくなる。
「また好きになんて、ならなければよかった」
と言うグクに私は…。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。