ロビーは静かだった。
試合と試合の合間、いつもより人も少ない。
あなたのカタカナで下の名前はソファに座り、いつもの帽子を指でつまむ。
少しだけ、間が空く。
そう言いながら、帽子を外す。
ふわり、と落ちる髪。
照明に反射して、柔らかく揺れた
言葉が、止まる。
一瞬、理解が追いつかない。
視線を逸らす。
耳が、はっきり赤い。
帽子を持ったまま、黙り込む。
少しして、あなたのカタカナで下の名前はアートフルの隣に座り直した。
距離、近い。
そう言って、
アートフルの肩にもたれる。
一瞬、身体が固まる。
すぐに否定。
むしろ、そっと姿勢を調整して、
あなたのカタカナで下の名前が楽になるようにする。
小さく笑って、目を閉じる。
アートフルは、動けなくなった。
あなたのカタカナで下の名前の寝息が、少しずつ規則正しくなる。
指先が触れそうで、触れない。
でも。
あなたのカタカナで下の名前が、少し身じろぎして、
無意識にアートフルの服を掴む
今度は、はっきりと照れる。
そう言いながらも、
離れる気はなかった。
ロビーの扉が、きぃ、と小さく開く。
低く、含みのある声。
あなたのカタカナで下の名前は気づかない。
アートフルの肩に寄りかかったまま、静かな寝息を立てている。
Devestoはその光景を見て、口元を歪めた。
一歩、近づく。
その瞬間。
低く、しかしはっきりとした声。
アートフルは視線だけを向ける。
身体は動かさない。
あなたのカタカナで下の名前を起こさないために。
わざと、少し身を屈めて覗き込む。
一瞬だけ、眉が動く。
と笑う。
けれど、距離は保ったまま。
ちらりと、あなたのカタカナで下の名前を見る。
声が、ほんの少し柔らぐ。
否定しない。
最後に一言。
笑い声だけ残して、去っていく。
静寂が戻る。
あなたのカタカナで下の名前が、少しだけ身じろぎする
囁くように。
あなたのカタカナで下の名前はそれに答えるように、
アートフルの肩に、もう一度体重を預けた。
そう思いながら、
その時間を、壊さないように守り続けた。
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。