第3話

chapter.1
36
2026/06/23 07:56 更新



神代類
神代類
はぁ……



AM 9:25 本来なら健全な学生は1限目を受けている時間だろう 。

そんな時間に不健全な学生である僕は、誰もいない屋上で1人わざとらしいため息をついた 。


神代類
神代類
退屈だなぁ……



どうやら僕は人と何かが違うらしい

そう気づいたのは小学校に入ってすぐの事だった 。


最初のうちは気にしていたけれど、段々とどうでも良くなってきた 。


周りの冷たい視線

周りの自分に向けられた陰口

周りからの陰湿な嫌がらせ

周りからの孤立


この全てが、僕にはどうでもよかった 。



そしてそのうち、学校自体がどうでも良くなった 。
どうしてわざわざ早起きしてクソみたいな授業を受けに行かなくてはならないのか 。

クソみたいな嫌がらせを受けなければならないのか 。

クソみたいな先生と対面しなければならないのか 。



僕には理解が出来なかった 。

多分、この先も 。一生理解できないだろう 。



だから僕は一時期、学校をずっと休んでいた 。


その結果、母からは「 お願いだから学校へ行って 」と泣きつかれた 。
父からは「 母さんと父さんの気持ちも考えてくれ 」と頼まれた 。

どうやら両親は、学校へ行かないことを恥だと思っているらしい 。


僕の事情はそっちのけで、なんとしてでも学校へ行かせたいらしい 。



そんな両親に僕は、心底腹が立った 。


だから僕は、せめてもの両親への抵抗として学校にいる時間のほとんどを屋上で過ごすことにした 。




だからいつも、退屈なんだ 。



神代類
神代類
……こんなクソみたいな人生なんか…いっそのこと……



そう思ってフェンスの方を見た瞬間、僕は初めて心の底から美しいと思える者に出会った 。

ちょうど目が合ったんだ、彼と 。

僕の見えている世界が、一気に輝いたような気がした 。


これほどまでに秀麗な彼を見たら居てもたってもいられなかった 。


僕はフェンスへ突っ走り、向かいのビルの屋上にできる限り近づけるように 落ちない範囲で身を乗り出した 。


そして僕は自分でも驚くくらいの、今まで一度も発したことがないくらい弾んだ声で彼にこう問いただした 。


神代類
神代類
ねぇ、そこの君!名前、教えてよっ!!


______
______
ッ……!?( びくっ



僕は驚いた様子の彼と、もう一度目が合った 。

プリ小説オーディオドラマ