中也と別れたあと、
コナンくんと二人帰り道を歩いていく。
「イスカリオテ」と「黒の組織」が動くと
判ったにもかかわらず、肝心の場所か判らない。
何とももどかしい状況だろう。
一見、もう手掛かりが無いように思える。
だけど………
得られる情報が少ない中で、せめてもの望みを
かけるのならこれくらいしかないだろう。
ガチャ…
コナンくん、あなたちゃんが帰ってくる前
毛利探偵事務所前
配達員から渡されたという荷物は
通常より少し小さい段ボール箱に入っていた。
本来、この世に“太宰あなた”という人物は存在しない。
況してや、毛利探偵事務所のポストに
名前が書かれている訳でもない。
要するに、蘭さんが話した配達員は
何らかの関係者だろう。
私はごくりと生唾をひとつ飲んでから
段ボール箱を慎重に開けた。
小さいとはいえ段ボール箱で
梱包されていたから身構えたものの、
中に入っていたのはひとつの手紙だった。
その手紙を開封すると、一枚の紙が入っていた。
“Judah”とは日本語で“ユダ”のこと。
ユダ・イスカリオテ
それが「イスカリオテ」という組織名の由来ならば……
差出人が不明な点が少し厭に引っ掛かるけど、
今得られる情報は限られている。
暗号を解いて損はないかもしれない。
暗号の答え合わせは67話(6日後)です🍀
それからおまけですが、
蘭さんが話した“配達員さん”を
気紛れで描いたので貼り付けちゃいます🤭
皆さんのお宅に来たときはお気をつけ下さい❣️
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。