どのくらい時間が過ぎたのか、もうわからなかった
気づけば、僕はテヒョンヒョンの腕の中で、ずっと泣き続けていた
2時間くらいは経っていたと思う
最初は止まらなかった涙も、少しずつ落ち着いてきて、
今はただ、ぼんやりと床を見つめている
ヒョンたちは、何も言わなかった
ナムジュンヒョンはキッチンで食器を洗っている
さっきまで使っていた皿を、一枚一枚、静かに片付けていた
ホソクヒョンは掃除をしている
床に散らばったおもちゃを避けながら、ゆっくりと部屋を整えている
ジミンヒョンは、床に置いてあったパズルを手に取った
小さく笑って、ピースを箱に戻していく
その声は、責める感じじゃなかった
ユンギヒョンはソファに座って、新聞とスマホを行き来しながらニュースを見ていた
何も言わないけど、時々ちらっと僕の方を見る
まるで、お父さんみたいな距離感だった
そして、ジンヒョン
長男のヒョンは、ずっと僕たちのそばに立っていた
腕を組んで、優しい顔で見守っている
僕を抱きしめているテヒョンヒョンは、ずっと同じ姿勢のまま
時々、頭を撫でてくれる
まるで兄弟みたいに
僕はだんだん泣き止んできて、
気づいたら床にべたっと座り込んでいた
……足が、すごく痺れている
それに
トイレも行きたい
でも、言えない
恥ずかしい
胸の中で、いろんな考えがぐるぐる回る
その時、テヒョニヒョンが言った。
テヒョンヒョンが僕の顔を覗き込んだ
そう言って、僕を立たせようとする
でも僕は、とっさにテヒョンヒョンの肩に顔を埋めた
みんなの顔、見られない
恥ずかしい
それに——
尿意が限界で…
お腹が痛い
僕の背中を撫でながらテヒョニヒョンが言う
違う
そうじゃない
言わなきゃ
体調悪いんじゃない
本当は
トイレに行きたい
でも
それが言えない
僕はダンスもできる
歌も歌える
だけど
今できないことがある
ヒョンたちに、素直に甘えること
……それが、できない
もしかしたら
僕は、もともとこういう人間だったのかもしれない
ヒョンたちは今、僕を赤ちゃん扱いしているけど
僕はもともと、赤ちゃんみたいな性格だったのかもしれない
甘えられない
思ったことも言えない
胸がぎゅっと苦しくなる
その時
お腹が、きゅっと痛んだ
思わず、お腹を押さえる
そう言って、僕のお腹をさすってくれる
その手が優しくて
余計に恥ずかしくなる
僕は必死に口を開こうとした
でも、声が出ない
口だけ、ぱくぱく動く
テヒョンヒョンが気づいた
その顔を見た瞬間
僕は思った
……ヒョン、かっこいいな
元々整った顔なのに、
今はすごく大人に見える
それに比べて僕は
泣いてばっかりで
気持ちも伝えられなくて
反抗的な態度まで取って
……僕って、本当に子どもだ
恥ずかしい
でも
言わなきゃ
僕は小さな声で言った
テヒョンヒョンがすぐ頷いた
でも
僕は動けなかった
足が、痺れている
ジンヒョンの声
僕のところへ、
ジンヒョンが右側から近づいてきた
二人に支えられて、なんとか立ち上がる
でも
足がじんじんする
二時間も正座して泣いていたんだ
一歩踏み出すだけで、足が痛い
……あれ
僕、ダンサーだったよね
体力もあって、
黄金マンネって呼ばれて
なのに今
赤ちゃんみたいで
おじいちゃんみたいに歩いてる
……でも
こんな時でも、優しくしてくれるヒョンたち
胸がじんわり温かくなる
僕は二人に支えられながら、必死に歩いた
トイレまでの道のりが、
ものすごく長く感じた


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。