第8話

兄弟、妹の初デート!?まさかの監視作戦!
6
2025/10/19 04:45 更新
第8話「兄弟、妹の初デート!? まさかの監視作戦!」

ある日、リビングにて。
妹がスマホを見ながらぽつりとつぶやいた。

「……明日、友達と出かけるんだ~」

兄「……友達(♂)か?」
弟「……それは、“デート”という単語に置き換えられるやつか?」

妹「ただの友達だってば!」
兄弟「“ただの”って言葉が一番信用できない!!!」

兄と弟は目を合わせ、すぐに作戦会議を開始。

兄「作戦名:監視(いや、見守り)ミッション」
弟「任務目標:妹のデート(?)を完全把握!」
兄「潜入コードネームは“優しい通行人AとB”だ!」
弟「優しい要素ゼロじゃねぇか!!」



翌日。
妹は駅前で男子と待ち合わせしていた。
兄弟は、完璧(だと思っている)変装で尾行。

兄「俺、新聞読んでる一般人風。」
弟「俺、犬の散歩してるふり。」
兄「その犬のぬいぐるみバレバレだぞ!?」
弟「静かに!ターゲットが動いた!」

妹「(……うしろ、なんか怪しい人たちいるんだけど)」



妹と男子はカフェへ。
兄弟は隣の席に潜入。

兄「コーヒーをひとつ。ブラックで。妹の様子を見ながら味わう。」
弟「俺、同じメニューで。妹が飲んでるのと同じラテ。」
店員「……え、どっちも“妹の”って言いました?」

兄弟「気のせいだ(真顔)」



男子「ねぇ○○(←妹の名前)、文化祭の練習頑張ってる?」
妹「うん、まあね。ちょっと忙しいけど楽しいよ。」

その瞬間、兄弟の心の声が重なった。

兄弟(……笑ってる。……あの男の前で。)

兄「……弟、帰るぞ。」
弟「……ああ。今日の妹は楽しそうだった。」
兄「俺たちの出番は、まだ先だな。」

妹が店を出たあと、ふたりはそっと笑って背を向けた。



家に帰ると、妹が玄関で腕を組んでいた。

「……バレてるから。」
兄弟「!?」
妹「カフェの窓に映ってたから。」

沈黙。

妹「……でも、ありがとね。ちゃんと“見守ってくれた”ってわかってるから。」

兄弟「……(涙腺崩壊)」
弟「妹が優しい……今日も尊い……!」

そしてその夜、兄弟は反省会(という名の感謝会)を開いたのだった。

プリ小説オーディオドラマ