勝利side
鬼による最初の被害者は、、『僕だ』
勝利「お母さん、、お父さん、、?」
家に帰っても誰の返事もなかった。不審に思ってリビングに入ると血まみれで倒れていた。僕は急いで救急車を呼び、警察に連絡した。しばらく経つと、ニュースが緊急で放送される
アナウンサー「現在、東京都に鬼が現れたと通報がありました。現在、政府は対応を進めており、緊急の事態だと東京都にいるすべての人に避難を求めています」
勝利「鬼、?」
鬼って、、おじいちゃんが昔話してくれた、、
救急隊「大丈夫ですか!」
勝利「あ、え、えっと、、」
我にかえる。家族が目の前、、で、倒れてっ。まさか、、これも鬼?
勝利「とりあえず、お願いします!」
僕は家を出た。家を出ると、そこは見たことのない光景、、いや、見たことはあるはずなのにいつもと違う
勝利「はぁ、はぁ。」
お母さん、お父さん、、鬼、、
〇〇「大丈夫?」
突然聞こえてきた暖かく、優しい声。僕は振り返る。顔は、よくわからなかった。でも、僕と同世代の人だ
勝利「え、えと、」
〇〇「大丈夫、安心して、とりあえず、落ち着こっか。ここら辺に鬼はいないしね、」
僕はその人の言う通り公園のベンチに座った
〇〇「しんどかったね、」
勝利「え?」
〇〇「大丈夫だよ、辛いね、悲しいね、」
勝利「グスッグスッ」
涙が溢れてくる。そんな僕をこの人は優しく包み込んでくれた
〇〇「まずは、ここから出ようか」
そういうと僕を抱えて、規制されている区域の外に出してくれた
勝利「あ、ありがとうございました」
〇〇「うん、僕に感謝するぐらいならちゃんと生きてよ?あ、そういえばあっちの方に君と同じぐらいの子がいてね、松島くん?だったかな、その子と、仲良くしてあげて」
勝利「え?あ、はい!」
そう言い残し、男の人はまた中へと入っていった
勝利「ありがとう」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。