第2話

2夜目
469
2020/07/20 12:37
チラッとゾムを見るとゾムが私に”何か”を投げていた。
(なまえ)
あなた
クンッ……ッ!!




爆弾だっ!!!!


避けようとしたがもう遅く
爆弾はもう爆発寸前だった。





ドゴォォオンッッ!!!!!!!!!




ゾム
ゾム
ッ…………あれぇ?アイツ何処行ったん?





















パラッ ガサ
(なまえ)
あなた
かはっ…………!
どうやら遠くに吹き飛ばされたようだ。
木と共に飛んできてダメージがデカく
もう体力だってないに等しい。

辺りを見渡すと木々は倒れ大惨事だった。
私はバッグを握りしめる。




しゅぅぅん……………。





その音と同時に白い煙が舞う。
??
キュゥン………。
もう、無理…………。





















??side


外交から帰って来て俺たちは森を駆け抜けていた。
もう疲れためぅ~。
ひとらん早く帰ろうめぅ~!
ひとらんらん
ひとらんらん
うん、今日はめんどくさい奴だったからね。
お疲れ様マンちゃん。
すると外道丸が急に止まる。
ひとらんらん
ひとらんらん
どうしたの?
外道丸が見てる方向を見るとそこは酷かった。
木々が倒れ荒らされていた。
オスマン
オスマン
何事めぅ……?
ひとらんらん
ひとらんらん
なにこれ………。
俺たちはゆっくりとそこへ向かう。
思ったり現状は酷く、焦げ臭い匂いが充満している。
ひとらんらん
ひとらんらん
酷い……なんでこんな事…。
外道丸から下りて倒されている木を触る。
オスマン
オスマン
これは………ゾムの仕業めぅね。
確かにこの独特な火薬の匂いはゾムの爆弾しかない。
帰ったら覚えてろよ、ゾム。
オスマン
オスマン
ひとらん。
ひとらんらん
ひとらんらん
ん?………………外道丸?
呼ばれた方を見るとマンちゃんが外道丸を
真剣な顔つきで見つめていた。
そしてその外道丸はというと…………。





外道丸
ブルルッ…………。
??
………………。
動かない生き物を心配していた。
俺は急いで外道丸の元へ行った。
ひとらんらん
ひとらんらん
外道丸この子は………狼?
倒れていた毛むくじゃらは凄いボロボロで
呼吸も薄く、弱々しい。
しかも何故か少し大きめのバッグを掴んでいる様に見えた。

兎に角どんな動物であれ、早く手当てしなきゃ!

俺は狼っぽい子を抱き上げ、外道丸に乗る。
ひとらんらん
ひとらんらん
マンちゃん、早く戻ろう!
オスマン
オスマン
わかっためぅ!



俺たちは急いで城へ向かった。




























あなたside


ん……………。

パチッ
??
………………。
目を開けると知らない部屋にいた。
自分の身体には軽く包帯が付けられ
その上からブランケットが掛けられていた。

え?どういう事だ?確か森を出ようと……
あっ!!思い出した!幹部に吹き飛ばされて…って。
で、なんで此処にいるんだ?

立とうとするといつもの感覚と違う事に気づく。
(なまえ)
あなた
っ……………。
そう、だ……。力尽きてこの姿になったんだった。










ガチャッ
(なまえ)
あなた
ッ………!?
あ、起きたんか。
………何故此処に、幹部がいるんだ。

此奴は我々国幹部の中で一番チビの
監視担当の、ロボロだ。
ロボロ
ロボロ
ひとらん呼んでくるか……。
ロボロ
ロボロ
ちょっと待っててーな。
私に優しくそう言って出てった。


どうぴよう。マジでどうぴよぴよりん。


此処に幹部がいる事。
しかも先程、「ひとらん」と言っていた。
そいつも我々国の幹部だ。………って事は、だ。




此処は……我々国の城……………。
(なまえ)
あなた
グル………。
これはヤバイ………。かなりヤバイ状況だ。

部屋を見渡し、恐る恐る立ち上がる。
見た限りじゃあただの小さな小部屋だ。

………私のバッグは?

部屋をよく見るが私のバッグが見当たらない。



もしや取られたか?!早く回収しないともし機械の
セキュリティを破られでもして中身を見られたら……。

どうなってしまうかは大体予想はつく。
此処でうだうだしてられない。


私は狼の姿から変わろうとすると………。





ガチャッ
(なまえ)
あなた
っ………!!!
条件反射で部屋の端へ移動する。
あ、ごめんね。驚かせちゃったね。
そう言ったのは我々国幹部の復讐鬼、ひとらんらん。
彼は確か、畑や動物が好きだったな。

はっ…………反吐が出る。





するとひとらんらんは私に少しずつ近づいて来た。





















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