-重岡side-
半年経ったらプロポーズ───
あなたとそう約束してから半年経った。
自分で言うのもなんやけど、ラブラブや。
みんなからはバカップルって言われんねん。
しゃあないやん。
俺、あなたのこと大好きすぎるんやもん。
この半年間は、時間が合えばどちらかの家に行ってデート。
家も歩いて30分くらいの距離やから、全然苦やない。
休日は、予定が合えばデート。
普通のカップルやで。
一緒に過ごせば、相手の嫌な部分も見えてくる。
もちろん、ケンカもした。
…だいたい、俺が悪いんやけど。
合わへん部分は何度も話し合った。
お互い納得するまで。
せやから、関係は良好。
彼女は過去にあったことも話してくれた。
高校、大学時代。
いいことも、悪いことも、全部。
おかげで好きが増してもうた。
今日は、人生二度目のプロポーズをしようと思っとる。
俺は休みやけど、彼女はイベントがあって昼過ぎからデート。
準備の時間はたっぷりある。
まず、予約したアイテムたちを迎えに行くで。
彼女の会社の前。
車で迎えにきた。
予定通りのドライブデート。
俺の愛車の……軽自動車。
燃費ええし、小回りきくし、お気に入りや。
あなたも運転するからこれでええねん。
彼女が乗り込んでから気づく。
濵ちゃんがニヤニヤしながら手振っとる。
…無視して出発。
口の中に何か放り込まれた。
…甘い。
でもうまい。
クッキーか。
昨日はお得意様との接待やった。
会えへんかった。
その間に作ったなんてほんまエモい。
でも…
な?
俺の彼女、相変わらずかわええやろ?
うまくいけば、俺の婚約者。
男、重岡。
やったるで。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!