朝、アラームよりも先に目が覚めた。
外は青空。カーテンの隙間から差し込む光に、なぜか
今日は「何でもできそうだ」と思えた。
教室に入ると、彼女は窓際で友達と話していた。
笑い声が聞こえるだけで心臓が騒がしくなる。
って声をかけると、いつものように明るく笑ってくれる。
その笑顔ひとつで、朝から全部がうまくいく気がした。
最初に「好きだ」と思ったのはいつだったろう。
一緒に部活の準備をしていたとき、部室の隅で交わした何気ない会話。
ふとした瞬間に
って思った。それがきっと、僕の初恋だった。
勉強も部活も全力でやってきたけど、恋に関してはまったく不器用。
それでも、思いは止められなかった。
昼休み、友達にからかわれた。
ムキになってつい言い返したが言葉にした瞬間、逃げ道はなくなった。
でも、それでよかった。
また君を手にする事から逃げ出してしまいそうだから。
放課後。昇降口の前で彼女を待つ。
足音が近づいてきて、視界に入った瞬間、呼吸が浅くなった。
名前を呼ばれただけで頭が真っ白になる。
けれど、それでも。
校舎裏の静かな場所。
夕陽に染まる景色の中で、心臓の鼓動が大きく響く。
声が震えて、言葉が途切れそうになる。
けれど、最後まで伝えた。
沈黙のあと、彼女は少し俯き、それから真っ赤になった顔を上げて笑った。
その瞬間、景色が全部変わった気がした。
世界が鮮やかに広がり、夕焼けすら祝福してくれるように見えた。
突き抜けるような刺激が走り、胸が熱くなる。
頬が熱くて、どうしようもなかった。
僕がやった!なんて喜ぶから君は驚いていたけれど、
それでも嬉しそうに笑ってくれた。
ふふっと無邪気に笑う声が空に響く。
帰り道、並んで歩く距離がいつもより近い。
ほんの少し手が触れるだけで胸が跳ねる。
そう言うと、彼女はうなずいて、照れくさそうに目をそらした。
今日一日が忘れられない日になる。
初恋が両想いに変わる奇跡。
その突き抜ける刺激が、これからの毎日を照らしていく。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。