『投票を締め切ります。』
機械音声が響く。
広間が静まり返った。
誰もが結果を待っている。
『集計結果を発表します。』
『ぷりっつ、五票。』
『あっと、二票。』
『けちゃ、一票。』
数秒の沈黙。
そして。
『よって、本日の追放者はぷりっつです。』
ぷりっつは小さく息を吐いた
そう言って笑う。
だが。
その笑顔はどこか無理をしているようにも見えた。
『追放者は退場してください。』
黒服の人物が現れる。
ぷりっつは立ち上がった。
そのまま扉の向こうへ消えていった。
地下監視室
ガチャ。
扉が開く。
思わず声が出る
目の前には見覚えある顔
監視室に笑い声が広がる。
ぷりっつは頭を抱えながら席に座った。
そして。
モニターへ目を向ける。
そこには一人残された仲間の姿が映っていた
広間
残る参加者は七人
空気が重い。
誰もが感じていた。
ぷりっつが追放されたことで
あっとの信用がさらに高まったことを
あっきぃが口を開く
誰も気づいていない
いるまの立場がどんどん苦しくなっていることに
地下監視室
意味深な笑み。
しかし誰も深くは聞かなかった。
その夜
いるまの部屋
ベッドへ倒れ込む。
みこと。
ぷりっつ。
二人ともいなくなった。
残った人狼は自分一人。
しかも。
占い師には黒判定を出されている。
今夜の襲撃。
ここを間違えれば終わる。
あっとを消すか。
それとも別の誰かか。
一人になった人狼は静かに考え続ける。
一方その頃。
けちゃの部屋。
ベッドへ寝転がる。
残り七人。
妖狐にとっては悪くない状況だった。
占い師も人狼も。
お互いに潰し合ってくれている。
小さく笑う。
誰にも聞こえない独り言。
村人でもない。
人狼でもない。
第三陣営の思惑が。
少しずつ動き始めていた――。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!