会議が始まってしばらくすると、
全員でマイクラの新企画について話す空気も
だいぶ賑やかになってきた。
じゃっぴが大きな声で
って言えば
うりりんが
ってツッコミ返す
その後ろで、のあさんは小さく頷いたり、
控えめに手を挙げて意見を言ったりしてた。
...なんだけど
俺には見えてしまった。
のあさんのメモ帳が上下逆さまになっていることを。
俺は笑いそうになるのを必死に堪えながら、
のあさんに近づいてそっと囁いた。
全身をビクッとして、急いでメモ帳をひっくり返す
のあさん。
その慌て方がまた可愛いというか...
いや、可愛いは記録係にあるまじき感想なんだけど。
のあさんは顔を両手で隠した。
その仕草にドキンとした。
あまり見せない″のあさんの素″がこっそり見えた気分
たっつんがこっちを向いてそう言った。
一瞬皆が固まって、次の瞬間、爆笑が起きた。
のあさんは耳まで真っ赤。
でも俺は気づいた。
恥ずかしすぎて、笑い方がちょっと変なことに。
____こんなのあさんも、
じゃっぴは最初に知ったんだろうな。
会議が終わったあと、
のあさんは個室ブースで編集チェックをしてた。
俺は記録用データの整理をしてたけど、
ふと見ると、のあさんの肩が小さく上下してる。
よく見たらのあさん___________
ヘッドフォン逆につけてる。
右と左の表示、丸わかりなのに、
本人は全く気づいてない
そっと近づいて、トントンと肩を指で叩く。
完全に固まったあと、のあさんはゆっっっくりと
ヘッドホンを外した。
のあさんは深く息を吐いて、小さく笑った。
感謝の言い方がなんだか普段より真っ直ぐで。
変に取り繕ってなくて。
胸の奥が、また少しだけ熱くなった。
のあさんは照れたように笑い、編集にもどった。
俺はその横顔を見ながら思った。
____今日もまた、記録したくなるものが増えたな












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。