side.田中樹
裏口から案内された部屋に入ると、そこで待っていたのは仲良さそうな健人と先生の2人。
北斗がいないことに落胆したけど、それよりもこの2人に接点があったことが驚きすぎる。
そう言って2つの菓子折りを取り出した高地。
そんな高地の後ろで、慌てて頭を下げたあとに健人と先生を見つめる俺ら。
どこか懐かしそうな、寂しそうな瞳で菓子折りを受け取る健人と先生。
そういえば、なんか2人ともどこか雰囲気が似てる気が…
気の所為、か?
指定された椅子に座って、お互いに向き合う。
ついでだから〜とか言って俺の瞳の検診を始める先生は意味分からない。
…やっぱり、めっちゃ仲良いんだよなこの2人。
なに繋がりなんだろう…
その言葉を聞いて、やっぱり…という思いが心の中に広がる。
おそらく、北斗は俺よりも前からこの病院に通院している。
そして、担当の先生が…
やっぱり……
…なんだろう。
なにか、知らなかった方がよかったと思う何かが少しづつ近づいてきてる気がする。
でも、俺らは知らなきゃ行けないから。
嫌な予感は1度置いておいて、2人が語ってくれる話に集中することにした。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。