スズキ × キリヤマ
書いてみたかったんですよ鈴木ちゃん😁
時系列は、映画のちょっと前くらいって感じです
こんだけ空いてたら、やっぱり少ないね
いつも通りかもしんないけど
薄く俺の顔を映すタブレットに目を焼き付け
まだかまだか、と待ち遠しい気持ちでいると。
がちゃ、
「お邪魔しまぁす。こんばんわ〜桐山さんっ」
ドアを勢いよく開けて入ってきたのは
ビニール袋を持って、にっこりと笑みを浮かべて
こちらを見つめる鈴木ちゃん。
「今日は随分と早いね、鈴木ちゃん」
「まあ、…今日一日暇だったんで笑」
ビニール袋から当たり前のように、缶ビールを取り出し
俺の目の前にどんっと鎮座させる。
毎回「勤務中だからビールはダメだって」
って突っ込むのだが、
もう面倒になってきたから、何も言わないでおく。
よいしょっ、と
中年のおじさんらしい声を出して椅子に座る鈴木ちゃん。
彼が今いくつで、何処で働いているのかとかは、
訊いても何も教えてくれない。
「はいっ、桐山さん。じゃあ…かんぱーいっ」
「か、乾杯っ」
かこんっと缶ビール同士をぶつけて
ごくんと一飲みする。
喉が弾ける。
「んひ、い〜 っ笑 やっぱビールですよーっ」
「なにがよ、笑」
不敵に微笑んで、此方を見つめる彼。
唇の端っこをきゅいっと上げて
白い歯を見せる。
子犬のみたいな、人懐っこくて、守りたくなるような
そのえがお 、。
鈴木ちゃんと会って、まだ2週間ちょい。
記念に、と思ってスマホをポケットから取り出す。
そこからカメラアプリを起動させて ー…
「鈴木ちゃーんっ」
「?、なんですか…っ笑」
にっこにこ笑顔しながら、ビールを飲んでいる鈴木ちゃんに
スマホを向ける。
…途端、
「ぇ、えっと……ぁ、」
目を見開いて、顔色を変える鈴木ちゃん。
冷や汗をかいているのか、額が少し濡れている。
ことん、っ
缶ビールを机に置く。
そして、俺よりも小さいその手で顔を隠すようにして
「桐山さん、っ…ごめ、なさ…ぁのっ…」
「?、」
「カメラは…ちょっと…ッ、ほんと、…っ」
「鈴木ちゃん、?」
目に涙がたまっている。
……撮られるの、そんな嫌、?
「わ、かった…」
電源を切って、ポケットにしまう。
「んん“、…っ」
鼻を啜って、またビールを飲むカレ。
目をぎゅ、と細めて、涙が溢れるのを抑えているよう。
少し、弱ったな鈴木ちゃんが見れて、
ちょっと嬉しかったかもしれない。
はあ かわいい











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。