第18話

「雄英体育祭、開幕」
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2024/06/07 22:00
年に一度の祭典、雄英体育祭。






多くのプロヒーローがスカウト目的で見に来ており、会場は満席。






外では屋台などが出ており、食べながら見ることが出来る。






若葉 あなた
ヒーローコスじゃないんだ
 
葉隠 透
公平さがどうとかって言ってたよ!
 
芦戸 三奈
ヒーローコスチューム持ってるのヒーロー科だけだからね!
 
若葉 あなた
あーそゆこと







そんな会話をしているあたしたちがいるのは1-Aの控え室。






緊張している子もいるが、ほとんど普段と変わらない。






いつもと違うのはあたしだけ。






蛙吹 梅雨
髪型サイドテールにしたのね、可愛いわ
 
若葉 あなた
そーそ!やっぱこういうのは気合い入れていかないとさ!
 
若葉 あなた
ほら!メガホンデコって持ってきた!
 
耳郎 響香
よくインスタで見るやつ







赤色のメガホンにキラキラを沢山つけてデコってきたメガホンを見せびらかす。






普通の体育祭とは違って、ハチマキもないし団によって異なるカラーTシャツもないから何色にすればいいかわかんなかったけどね。






とりまオシャレしまくってきたのにみんな何もしてないとはどゆこと






飯田 天哉
みんな!準備は出来てるか?もうじき入場だ!
 
飯田のその言葉で、一部は緊張が高まっている。






目の前では緑谷と轟がバチバチだが、なんにせよ2人ともやる気は十分なようだ。






そんなこんなで雄英体育祭、本番がスタートしようとしていた。



■   □   ■   □



プレゼントマイク
雄英体育祭!ヒーロの卵たちが我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!どうせてめーらアレだろ、こいつらだろ!!?
 
プレゼントマイク
敵の襲撃を受けたにも拘わらず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!ヒーロー科1年A組だろぉぉ!!?
 
若葉 あなた
毎度の如くだけどプレマイうるさすぎてウケるw







緊張している人も多々いるが、していない人の方が多そうに見受けられる。






緊張してない例としては爆豪とかね。






次々にほかのクラスが入場してくる。






あたしたちA組は壇上の前に並ぶ。






その壇上にいるのは、18禁ヒーロー、ミッドナイトだ。







ミッドナイト
選手宣誓!選手代表 1-A 爆豪勝己
 
若葉 あなた
ちょww爆豪が選手宣誓とかやらかす未来しか見えないんだけどw
 
切島 鋭児郎
あいつ一応入試一位通過だったからな







切島がそういうと、隣の方から「ヒーロー科の入試な!」という声が聞こえてくる。






は、何あれ感じ悪






若葉 あなた
雄英は普通科よりヒーロー科の方が偏差値高いの知らないのかなー?
 
瀬呂 範太
おいバカやめろっての







文句言われたので煽り返したら瀬呂に怒られるわ向こうから舌打ちされるわ、挙句の果てにはミッナイ先生からお叱りを受けた。






解せぬのだが??






ミッドナイト
さぁ、気を取り直して爆豪くん!選手宣誓をどうぞ!!
 
爆豪 勝己
せんせー、俺が一位になる。せめて跳ねの良い踏み台になってくれ
 
A組
絶対やると思った!!!
 
若葉 あなた
あっはは!爆豪ウケるわ最高すぎ!!







いきなり選手宣誓でかましてきた爆豪をブーイングするものもいれば呆れる者もいる。






ちなみにあたしは肯定派。






いいぞもっとやれ爆豪






ミッドナイト
さーて、それじゃあ早速第一種目行きましょう!いわゆる予選よ、毎年ここで多くの者がティアドリンク!
 
ミッドナイト
さて運命の第一種目!今年はコレ!
 
若葉 あなた
…障害物競走?







目の前の大きなモニターに映された文字を読み上げる。






ていうか全員出る種目なのね、まだまだこのメガホン使うのは先かぁ…






ミッドナイト
計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアムの外周約4km!我が校は自由さが売り文句!
 
ミッドナイト
コースさえ守れば何をしたって構わないわ!さあさあ、位置につきまくりなさい!







ミッナイ先生の号令の元、全員が一斉に位置に着く。






あたしは手や足を伸ばしながら様子を見る。






若葉 あなた
ねーね、一緒にゴールする?w
 
上鳴 電気
それ誰も守んねぇやつな
 
若葉 あなた
てか上鳴って体力なさそう
 
上鳴 電気
ディスらないで??







近くにいた上鳴と少し喋ったあと、いよいよ始まる第一種目。






ミッドナイト
スターーーーーーート!!







そんな声を聞き、全員が一斉にスタートした。






…が、外に出るまでのトンネルの道が思ったより狭く、みんながぎゅうぎゅう詰めに押し込まれていた。






これ前の方有利すぎん?







若葉 あなた
ここで結構落とされる奴が多いってわけね…いった!踏まないでくれる!?
 






近くにいたやつに叫びながらも、あたしは個性を発動する。






“暴風”を使って上に飛び出た後、そのまま背中を押すように一気に前に出る。









トンネルのようなスタートゲートを抜けると、轟の個性だろうか、氷によって抜け出せないでいる生徒が多数いた。






若葉 あなた
抜けられてんのは大半はA組かな?
 
爆豪 勝己
そう上手くいかせねえよ!!半分野郎!!
 
若葉 あなた
お、爆豪じゃんおひさー
 
爆豪 勝己
あァ!?つかテメェ俺と並走してんじゃねェ!!
 
若葉 あなた
んな堅いこと言うなってばもー







爆破しながら前を進む爆豪に話しかけながら悠長に進む。






…あれ、もしかしてもしかしなくともこれって順位前に出すぎた系?





若葉 あなた
…もういいや、この際順位とかどーでも
 
プレゼントマイク
さぁ、いきなり障害物だ!!まずは手始め…第一関門!ロボ・インフェルノ!!







目の前を見ると、そこは入試の時に登場したポイント付きの仮想ヴィランというやつ。






あたしが適当に壊してたやつだ。






しかもこの手のやつはあたしの個性の1つの本領が発揮される。







若葉 あなた
モード“倒壊”っ!







仮想ヴィランを目の前に臆すことなく走り込み、下に潜って手のひらをくっつける。






すると上の方からバラバラと落ちてくる仮想ヴィランの残骸。






今使ったのは“倒壊”というあたしの個性の1つ。







手のひらで触れることで、大きさ15m以上のものを崩すことができる。






地面とかは崩せないが、かなり強力なものの一つ。






若葉 あなた
よっしゃこれウケる楽しいね!







このままどんどん行っちゃお!!






崩壊する残骸を避けながら前へ進んだ。




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