だからウケねーよ、と言われながらB組のチームの方を見る。
ライバルになる者たちのうんたらのところで長すぎて聞く気が失せた。
バカ長いし意味わかんないしどうだ俺すごいだろアピールやばくてガチ萎え。
自意識過剰くんかな?
ヘドロ事件とはと考えていると上からものすごい殺気というか怒気が伝わってくる。
どうやってそのスカした顔をぐちゃぐちゃにしてやろうかと考えていると、B組らしき女の子がそいつに向かって声をかけていた。
切島の言うとおりだが、友達がヴィラン呼ばわれされてんのは気に食わない。
なるほど、ようするにこいつ、陽キャ女子苦手なのか。
確かによく見てみると、そういう女子苦手そうな見た目してるもん(偏見)
そう言いながら爆豪に従って全速前進で物間と呼ばれてたやつの騎馬へ突進する。
そして当然のように顔面を爆破しようとした爆豪をよけながら、さりげなく腕にタッチした様子が目に入った。
何やってんだこいつ、そう思いながらくるっとUターンしてまた物間の前に立つと。
手のひらを爆豪の顔に持ってきて、爆破してきた。
すぐさま爆豪もまた爆破体制に入る。
しかし、今度は切島の硬化のような個性で防いできた。
掌を前にかざし、“暴風”を発動させ相手騎馬から距離をとる。
なに、今あいつ、2つの個性使わなかった…?
結構厄介な個性だわ物間。
睨むが一瞬たりとも目を合わせてくれやしない。
同時に、近くからほかのB組のチームが攻撃してくる様子が視界の端で捉えた。
“暴風”全開でその攻撃を避ける。
ナイス切島、瀬呂。なんにも伝えてなくて急に移動したけど結構着いて来れんじゃん。
間一髪よけれたが、地面はボンドで固めたようなものに変わっている。
そうこう言っているうちに物間は逃げの体制を取った。
逃げられるとまずいので追いかけたいところだが、生憎敵は物間のチームだけではない。
隣の方を牽制しながらどうやって奪おうか考えていると、
爆豪がまた騎馬から離れて1人で突っ込んで行った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。