第47話

今 僕にできること
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2022/08/14 15:00
さとみくんに告白されて数日経って、星彩高校は夏休みに入った。
その数日の間は、僕は色々とすることがあってるぅとくんのところには行けなかった。

けど、、、
C
…ふーー………よし……入るぞ…
るぅとくんのいる病室の前で、僕はさっきからこれを繰り返している。
数日経って、今更前のことを謝りにきて、なるべく一緒にいて過ごしたい。
なんて、受け入れてもらえるか不安で仕方がない。

るぅとくんは通院をするらしく、初めの1週間はるぅとくんの体の状態を調べるため、念の為入院をするらしい。

早く色んな話がしたい、、、、けど、、、
C
……うぅ…

さとみくんに言われた、そばにいてやれって言葉…もちろんしないと行けないけど…なんて言うか、寿命のことを聞いたあとだと…重みが違うって言うか………


どうしたら、、、、
R
あれ、ころちゃん?
C
ぎゃっっっ
不意打ちのことでびっくりしすぎて、僕は素っ頓狂な声をあげた。
R
あははwwww
るぅとくんはそれにツボって、ずっとお腹を抱えて笑っている。
C
そ、そんなに笑わなくても、、
R
ふふwwすみませんw
それにしてもころちゃんは、なんでこんなところに、、?
C
…あーーー…えっと…
僕が急に黙り込むものだから、るぅとくんは首を傾げて不思議そうに僕を見つめている。
R
とりあえず、中に入りますか?
病室の前で立ち話もきついでしょう?
C
た、確かにね!
ありがと´ `*

るぅとくんは僕を教室へ招き入れた。


長く歩いたのか、るぅとくんは疲れた様子でベットに横になった。
R
すみませんこんな体制で聞いちゃって、、w
話は戻りますけど、どうして今日僕のところに来たんですか?
C
それが……
…僕、るぅとくんに謝らないと行けないから…
R
え?
C
前…るぅとくんの、その……寿命のことを聞いた時にさ…
R
大丈夫ですよ
C
…へ?
R
あの時のことなら…僕も謝らないといけないことがあります…
C
…そんなっ、るぅとくんが謝ることなんて何も…
R
あります…あるんですよころちゃん。
僕の言葉を遮るようにして、るぅとくんは静かに言った。
R
…少し、嘘をつきました。
C
…え、嘘…?
るぅとくんは申し訳なさそうにして、下を向いた。
R
はい…僕は、寿命の期限を1ヶ月と言いました。
R
でも、違うんです。
寿命は分からないんです。ただ、もう少しで死ぬと言うことしかわからなかった。僕は生まれつき体も弱くて、学校も休むこと多くて…実は定期的に小さい頃から病院に通っていました。そして最近、病院に行った時に、もう体が限界に近いと。そう告げられたんです。
僕は黙ってるぅとくんの話を聞いた。と言うより、聞くことしか出来なかった。
R
…ごめんなさい。期限付きで言った方が…ころちゃんも安心できると思って…僕は嘘をつきました。
C
………
るぅとくんの寿命がいつか来るとしても、、、








、、今日じゃないなら、るぅとくんが1人で孤独と不安を抱えることは、これから僕が無くせるじゃんか。

僕にできることを、しないと。
R
…ころちゃん?
C
でも、今日じゃない。
R
…!
C
今日から、るぅとくんを楽しませるエンターテイナーに、僕がなってあげる。
C
もう1人で抱え込むのはやめて、僕を頼って欲しいな
R
ころちゃん…
はいっ!よろしくお願いします(*´ω`*)
C
…よし!!そうと決まれば、るぅとくんの入院期間が終わったら、遊ぶぞーーー!!!!
R
えっ!
C
えっ!
じゃないでしょ!!僕と遊ぶの久しぶりでしょ?
思いっきり楽しめるプラン考えてきてあげるよ!
R
…!ふふ、じゃあ楽しみにして入院期間頑張ります!
C
うん!
……それじゃ、もうそろそろ僕帰らないと行けないから、、
R
そんなに申し訳なさそうな顔しなくても大丈夫ですよw時間も時間ですし、そろそろお別れの時間です(ˊᗜˋ)
R
ひぐらしも鳴き始めてますから、ね?
C
…明日も……その…
R
…?
C
明日も来れたらっ!………来ていい…?
R
…ふふwはい、もちろん✨
来てください(*´ω`*)
C
…!じゃあ、また明日ね!るぅとくん!
R
はーい、またねころちゃん✨
手を振りながら、病室を出た途端、僕の顔は笑みで溢れていた。



るぅとくんのためにできることが、すべきことがわかったんだ。嬉しいに決まっている。
C
よーし、頑張るぞ〜。
僕は小声で独り言を言い、軽く拳に力を入れた。




その様子を病院内にいた子供達に見られて、くすくす笑われてしまった。


僕は見られていたことに気づいて少し恥ずかしくなった。


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