あの日、六月だったかな、?
ちょっと蒸し暑かったあの日、、
【3年前】
この時期、俺は藤森のせいで翔太と関係を持っていることが一部の人にバレかけていた。
そしてこうして、いつも俺の事を見張りに来る先生が生まれてしまった。
翔太と接触してないかとか、面倒な事を聞かれていつも突っかかってくる。参ったもんだよほんと。
【準備室】
、、、俺のことなんて、あの人しか分からないから
俺がダンボールを運びだそうとすれば、ちょっとつまづいてしまって。
そっと支えてくれた翔太の顔がめっちゃ近くて
俺からダンボールを受け取って、机に置いたら翔太はギュッと俺を抱きしめてきた。
ぎゅっと、胸が締め付けられる。
翔太を見てると、思い出してしまう。
もし、もし、あの時、まだ彼が生きていたら、って、
そっと、翔太を離せば自分の目に涙が流れていたのに、今気がついた。
翔太が、俺の涙を指で拭う。
ポロポロと流れる涙を抑えるように、俺は両手で顔を隠すけど、
彼の力は俺より強くて、
俺の涙を一緒に抑えるんじゃなくて、自由に流させた。
まるで、自分を隠す俺に隠さなくていいと伝えるように。
隠したいのに、隠させてくれなくて。
でも、ずっと、ずっと、
支えてくれる人を、待っていたのかもしれない。
抑えていた感情が、ポロポロと仮面を剥がされていって。
真の俺が出てきてしまう前に、彼から離れたいのに。
彼は俺を離してくれない
これ以上、、俺をっ、、
俺は、ただ、
どうしようもないこの感情をっ、押さえつけることが出来なくて、
先生が好きなのにっ、
翔太がいるから
先生を永遠に忘れることが出来ない
嗚咽混じりで、伝わったのか自分でも分からない
外にまで着いてきて、恋人!?恋人なの?!と聞いてくるもんだから、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。