いつも通り答えた。
でも、タベルの思ってた返答とは違っていたみたい。
タベルは少し顔に影が出来たと思うと、私の手を握って目を合わせてきた。
何が嫌だったかな、頭の中で考えてみる。
印?指輪でもすると言うのか。
でも私の左手薬指にはタベルがくれた綺麗な宝石が輝く指輪が嵌めてある。
他に何を印すのかとまた頭を捻っていると、タベルに握られていた手が持ち上がった。
そのままタベルの口元までいくと、ガリッと音だけでも痛いような音が聞こえると指から身体に痛みが走る。
タベルはそう笑うと、指から出た血を舐めていた。
指はジンジンと痛みを発しながら血を出し続ける。
血がある程度止まると、タベルは私に覆い被さると首元に顔を埋めた。
そうすると首元を舐め始めた。
私は何もすることが出来ずに様子を見ていると、先程聞いた音が、今度は近くで大きく聞こえた。
タベルの顔が見えない。
でもきっと、さっきと同じ様に、もしくはさっきよりも口角を上げているんだろう。
同じように血が止まるまで舐め続けると、首元から顔を離した。
タベルは急かすように言うと、肩にかかっていた髪を退かし首元を見せる。
こうなったらやるしかない。
私よりも背の高いタベルに覆い被さる。
タベルの顔を見てしまうと恥ずかしくなるので、目をつぶったまま首元に顔を近づける。
そのまま噛もうとしたが、思うようにいかない。
楽しそうな声色で呟く。
私は思い切って力を入れタベルに噛み付いた。
先程よりも近く、頭に響くように音が鳴る。
顔を少し離してみると、血が溢れ出していた。
血が垂れてしまうので、これまた仕方なく舐める。
ある程度止まったので顔を上げる。
タベルは偶に驚くような事をやり出す。
でもそんなタベルに付き合っているのは、私が甘いのと好き……愛しているからなのだろう。
タベルは互いに愛の印が出来たことにとても満足そうに笑った。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。