ピリリリ
ピリリリ
部屋に響く音
しゆんは目を覚ました
音を止めてカーテンを開く
そして今日のスケジュールを見る
現在6時
7時~11時 講義
11時~15時 演習
16時~17時 講義
17時~18時 演習
19時~23時 実技
23時~24時 演習
ハードだ
しゆんは準備を済ますため急ぐ
移動時間、みんな目が死んでいる
疲労に疲労が重なりこの合宿が終わるまで体が持つか分からない状態だ
疲労なんか忘れるくらいしゆんはそうまがちゃんと起床できたか心配で仕方がなかった
帰ってくるのが遅いことを不思議に思うそうま
目の前にいる姉と父に聞く
しゆんは許可を貰ってくるのが早いのだ
口が上手いからか適当に言えばすぐに許可が出る
ペラッ
時間割が気になったのかその場の皆が紙を見つめる
すると皆同時に目を見開いた
合宿中は執事長に何をしたかを報告
旦那様の取り扱いなど
をしなければならない
旦那様の扱い方を見てその日の接し方などにいかす
その報告は旦那様が見たいと言えばすぐに見ることが出来る
そこには白紙にも関わらず真っ直ぐに並んだ丁寧で細い字が並んでいた
『報告』
部屋につき、同居者と色々な執事についての話をした。旦那様についての接し方などを学ぶことが出来た他、テストのことや実験の事なども聞かせていただくことが出来た。
その後は訓練などをし就寝。
就寝する直前、旦那様と連絡(前執事長、大旦那様許可済み)
『旦那様について』
朝、非常に弱いため、お声かけする時間を30分早くする。私のことを口ずさんでいらっしゃるのならば無視。大体、自由にお願いいたします。
1日目
ムスッとし完全に拗ねてしまった
しゆんはまさかそうまが見るなど考えておらず書いてしまったのだ
夜
そうまは部屋に1人
時計を見ると24時10分を指していた
黄色と黒の針が動いて時間が流れていることが読み取れる
そうまは耳に物をあてる
プルルプルル
廊下を歩いていた
教室に残り報告などを書いて提出していたので部屋に戻るのが遅くなってしまった
しゆんも流石に眠い
ただ、あとひとつやりたいことがあったので目を覚まさなければならなかった
だから庭に出ようと廊下を歩いていたのだ
プツッ
先程まで話していたからか電話を着ると寂しいように感じた気がした
この静けさに耐えられず真実から逃げるかのようにそうまは布団に潜り目を瞑った
綺麗な月の周りに黒い影、雰囲気を漂わせる木々に嫌気がさしただ一つのしたいことも消えたしゆんは部屋へ戻り明日から逃げるかのように目を瞑った
お互いに逃げたいものがありながら同じ時をまた過ごしていく
3日目
扉を開き今日が始まる
昨日話せたことで気が軽くなったしゆんは昨日よりも軽い足取りで教室へと向かった
30分後
なかなか起きない
反応も一切無し
今日も忙しい
時間のずれは許されない
執事はポケットからしゆんが書いた旦那様についてを読むことにした
助けはしゆんしか居ないのだ
旦那様について
起きない場合はお姉様か大旦那様に助けを求めてください
助けを求めることに抵抗がある方は私の話をして名前を呼んでください
それでも起きなければ助けを求めてください
ダメだと思った瞬間、モゾモゾと動きだした
ゆっくりと体を動かし起き上がった
そこで現実を知る
夜
そうまは仕事を終えベッドに横になる
今日も疲れを癒す時間がやってきた
るんるんで電話をする
しゆんは今、海にいる
海でのことを習っていたからだ
この時期には適さない寒さ
ザーという暗い雰囲気をうんでいる
少しでも明るい気持ちになりたくて星を眺めていた
プツッ
明日も話せることが嬉しく
しゆんの可愛さに触れることが出来、満足感にひたりながら少しの寂しさを抱え静かに目を閉じた
いまだに顔が赤い
落ち着いてから戻ろうと思い海に近づく
去年はプールだったから今年は海に行きたいな……
なんて幸せな夢を浮かべながら海水に優しく触れる
何故だろう、どこか懐かしい思いになり光をおとした
廊下を歩きながら話す
話しているとあっという間に着いてしまった
しゆんは理解できなかった
なんで作文のテーマがそれなのか
何を書こう
配られた用紙を見つめ考える
まずは出会いから書く
周りは出会いなんてオーディションだろなど言い合い愚痴がこぼれている
しゆんは黙々と書く
1時間後
周りは集中力が切れ始めガヤガヤとしてきた
ダラダラとした空気が流れる中しゆんは真剣に書き始める
そうまの性格
そうまの意外だった1面
そうまが興味を持っていること
などなど書いていたらあと2行ほどしか余っていない状態になってしまった
という声かけからしゆんは安堵し書き始めた
前に取りに行くものは誰もいない
そんな中しゆんは立ち上がり用紙を5枚掴んだ
周囲はザワつく
そんなことも気にせず書き進める
思い出を書いていたら夢中になっていて時間が終わっていた
すぐに提出し、次の授業へ走った
そうまは今、我慢の限界に直面しようとしている
早く合宿が終わる事を祈っているせいで仕事がてについていない
すると部屋に執事が入ってきた
今から会議
そうまは椅子から立ち上がり執事の横を通り過ぎて会場へ向かった
会場へ着くと色々な貴族が座っていた
今回は席が指定されていないのですきな席に座れるらしい
どこに座ろうかと悩んでいると
赤髪の見慣れている者が手を振っていることに気がついた
その横にはピンク髪と青髪が並んで座っている
そうまは近づく
ばぁうとてるとくん、まひとくん。だった
ばぁうは即座に話題を変えた
数分後会議が始まった
そうまは会議の間ずっとしゆんのことを考えていた
自分の番が回ってくることに気がつき姿勢を変え慌てて集中するという繰り返しだった
あと1時間後でバスがつくので会議は終了しリハーサルを行う
チラシを見ながらばぁうに説明する
バス到着まで残り10分
そうまの姿が消えたことに誰も気づいていない












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!