第55話

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2024/06/06 11:00 更新
ピリリリ
ピリリリ

部屋に響く音

しゆんは目を覚ました

音を止めてカーテンを開く
そして今日のスケジュールを見る

現在6時

7時~11時 講義
11時~15時 演習
16時~17時 講義
17時~18時 演習
19時~23時 実技
23時~24時 演習

ハードだ

しゆんは準備を済ますため急ぐ

しゆん
……
移動時間、みんな目が死んでいる

疲労に疲労が重なりこの合宿が終わるまで体が持つか分からない状態だ

疲労なんか忘れるくらいしゆんはそうまがちゃんと起床できたか心配で仕方がなかった
そうま
あと3日…長くね
長ぁい
イケメンからしか吸い取れないエネルギーがあるんだから早く帰ってきて貰わないと…
そんなこと言ってても帰ってこないぞ
そうま
電話していい?
……
そうま
お願い!
そうま
俺、死んじゃう
…まぁ、一日1回なら
そうま
ほんと!?
そうま
やった!
ちゃんと合宿の時間割見るんだぞ
そうま
どこで見れるの?
執事長に頼め
そうま
わかった!
そうま
執事〜
執事
どうなさいましたか?
そうま
執事長から時間割貰ってきて
執事
かしこまりました


帰ってくるのが遅いことを不思議に思うそうま

目の前にいる姉と父に聞く
そうま
遅いけどなんでか分かる?
え?こんなもんでしょ
そうま
へ?
しゆんは許可を貰ってくるのが早いのだ

口が上手いからか適当に言えばすぐに許可が出る
しゆんは優秀なんだぞ
そうま
そうだったんだ
執事
おまたせしました
執事
こちらです
ペラッ


時間割が気になったのかその場の皆が紙を見つめる

すると皆同時に目を見開いた

そうま
ハードすぎない?
執事
え……
倒れるわよ
……
そうま
しゆん生きてるかな…
執事
毎日しゆんさんから連絡がきてますよ
合宿中は執事長に何をしたかを報告
旦那様の取り扱いなど
をしなければならない


旦那様の扱い方を見てその日の接し方などにいかす

その報告は旦那様が見たいと言えばすぐに見ることが出来る
そうま
なんて書いたかわかる?
MOB
いただいてまいりました
そこには白紙にも関わらず真っ直ぐに並んだ丁寧で細い字が並んでいた






『報告』

部屋につき、同居者と色々な執事についての話をした。旦那様についての接し方などを学ぶことが出来た他、テストのことや実験の事なども聞かせていただくことが出来た。
その後は訓練などをし就寝。
就寝する直前、旦那様と連絡(前執事長、大旦那様許可済み)

『旦那様について』

朝、非常に弱いため、お声かけする時間を30分早くする。私のことを口ずさんでいらっしゃるのならば無視。大体、自由にお願いいたします。


1日目
綺麗な字ね
そうま
報告の方が長い…
そうま
俺の扱い雑いし…
ムスッとし完全に拗ねてしまった

しゆんはまさかそうまが見るなど考えておらず書いてしまったのだ
早く私もしゆんくんに会いたい



そうまは部屋に1人
時計を見ると24時10分を指していた

黄色と黒の針が動いて時間が流れていることが読み取れる

そうまは耳に物をあてる

プルルプルル

しゆん
はい、もしもし

廊下を歩いていた

教室に残り報告などを書いて提出していたので部屋に戻るのが遅くなってしまった

しゆんも流石に眠い
ただ、あとひとつやりたいことがあったので目を覚まさなければならなかった
だから庭に出ようと廊下を歩いていたのだ
そうま
あ、しゆん
そうま
今時間大丈夫?
しゆん
はい
しゆん
どうかされましたか?
そうま
いや?話したかったの
しゆん
そういうことですか…良かったです
そうま
なんだと思ったの?
しゆん
代わりの執事についての相談かと
そうま
なわけないでしょ
そうま
いい人だった
そうま
ま、しゆんには勝てないけど
しゆん
そんなに私良い執事では…
そうま
俺にとっては良い執事だから
そうま
時間割見た
そうま
大変そうだな
しゆん
見たんですか
しゆん
そうですね
しゆん
大変です
そうま
頑張ってて偉いねぇ
しゆん
へへ…ありがとうございます
そうま
早く会いたい…
しゆん
あと少しですよ
そうま
長いよ
あと2日
しゆん
忙しいそうですね
そうま
そう
しゆん
では、その事に集中していたら1日なんてあっという間なはずです
そうま
休憩時間にすごい考えちゃう…
しゆん
集中して早く終わらしたら一緒にいられる時間が伸びますよ?
そうま
そっか
しゆん
そうです
そうま
しゆん早く寝ないとダメそうだしきるね
しゆん
かしこまりました
そうま
また明日も電話かけていい?
しゆん
もちろんです
そうま
ありがとう
そうま
おやすみ♡
しゆん
ごゆっくり
プツッ

先程まで話していたからか電話を着ると寂しいように感じた気がした

この静けさに耐えられず真実から逃げるかのようにそうまは布団に潜り目を瞑った

綺麗な月の周りに黒い影、雰囲気を漂わせる木々に嫌気がさしただ一つのしたいことも消えたしゆんは部屋へ戻り明日から逃げるかのように目を瞑った

お互いに逃げたいものがありながら同じ時をまた過ごしていく
3日目
執事
おはよう、しゆんさん
しゆん
おはようございます
しゆん
明日で終了ですか…
執事
明日の夜に帰れるっぽいよ
執事
今日も昨日と同じ時間割らしいですよ
しゆん
本当ですね
しゆん
良いのか悪いのか分かりませんね
執事
良いことということにしておきましょうか
しゆん
そうですね
執事
では行きましょうか
しゆん
今日もお互い頑張りましょうね
執事
はい!
扉を開き今日が始まる

昨日話せたことで気が軽くなったしゆんは昨日よりも軽い足取りで教室へと向かった
執事
旦那様〜
執事
旦那様〜
30分後
執事
起きねぇ…
なかなか起きない

反応も一切無し
今日も忙しい
時間のずれは許されない

執事はポケットからしゆんが書いた旦那様についてを読むことにした
助けはしゆんしか居ないのだ
執事
なになに…
旦那様について

起きない場合はお姉様か大旦那様に助けを求めてください
助けを求めることに抵抗がある方は私の話をして名前を呼んでください
それでも起きなければ助けを求めてください
執事
そんなんでいけたら楽すぎだろ
執事
とりあえずやってみるか
執事
旦那様!しゆんさんが熱を出してしまったんですけど
執事
しゆんさんが旦那様のこと呼んでいらっしゃいますよ
そうま
……
ダメだと思った瞬間、モゾモゾと動きだした

執事
しゆんさんがお花見に一緒に行きたいとおっしゃっています
そうま
そ……なの
ゆっくりと体を動かし起き上がった

そこで現実を知る
そうま
そうじゃん!合宿だ
執事
お目覚めですか
執事
おはようございます
そうま
おはよう


そうまは仕事を終えベッドに横になる
今日も疲れを癒す時間がやってきた
るんるんで電話をする


しゆん
もしもし
しゆんは今、海にいる
海でのことを習っていたからだ

この時期には適さない寒さ
ザーという暗い雰囲気をうんでいる

少しでも明るい気持ちになりたくて星を眺めていた
そうま
今日はなんもされてない?
しゆん
大丈夫です
そうま
よかった
そうま
今日の朝、しゆんの話されて目が覚めたんだよ
しゆん
なかなか起きなかった時の最終手段と伝えておいたのです
そうま
そうだったんだ
しゆん
今日もお仕事お疲れ様です
そうま
しゆんもお疲れ様
そうま
忙しいでしょ、しゆんも
しゆん
はい……
そうま
暗いねしゆん
そうま
なんかあっただろ
しゆん
いや、、なんか物足りないなって
そうま
何が物足りないんだろうな
しゆん
分かりません
そうま
帰ってきたら思いっきり遊ぼ
しゆん
はい
そうま
愛してる
しゆん
ありがとうございます///
そうま
時間も時間出し切るね
しゆん
かしこまりました
そうま
あ、最後にご主人様って呼んでよ
そうま
久しぶりに聞きたい
しゆん
ご主人様
しゆん
おやすみなさい
そうま
ふふっ
そうま
かわいい
しゆん
///
そうま
照れてるの知ってるよ?w
しゆん
うるさいです!//
そうま
また明日ねw
そうま
おやすみ
プツッ

明日も話せることが嬉しく
しゆんの可愛さに触れることが出来、満足感にひたりながら少しの寂しさを抱え静かに目を閉じた


いまだに顔が赤い
落ち着いてから戻ろうと思い海に近づく
去年はプールだったから今年は海に行きたいな……
なんて幸せな夢を浮かべながら海水に優しく触れる
何故だろう、どこか懐かしい思いになり光をおとした
しゆん
最終日ですね〜
執事
今日は作文を書くそうです
しゆん
作文書くの得意ですか?
執事
全く
しゆん
分かります
廊下を歩きながら話す

話しているとあっという間に着いてしまった
執事
みんな集まりましたね
執事
この2時間で旦那様との出会いから今までのことの作文を書いていただきます
しゆん
……
しゆんは理解できなかった
なんで作文のテーマがそれなのか

何を書こう
配られた用紙を見つめ考える

まずは出会いから書く
周りは出会いなんてオーディションだろなど言い合い愚痴がこぼれている


しゆんは黙々と書く




1時間後

周りは集中力が切れ始めガヤガヤとしてきた
ダラダラとした空気が流れる中しゆんは真剣に書き始める
そうまの性格
そうまの意外だった1面
そうまが興味を持っていること
などなど書いていたらあと2行ほどしか余っていない状態になってしまった
執事
用紙追加したい者はいくらでもできるようになったぞ
という声かけからしゆんは安堵し書き始めた
前に取りに行くものは誰もいない
そんな中しゆんは立ち上がり用紙を5枚掴んだ

周囲はザワつく
そんなことも気にせず書き進める

思い出を書いていたら夢中になっていて時間が終わっていた
すぐに提出し、次の授業へ走った
そうまは今、我慢の限界に直面しようとしている

早く合宿が終わる事を祈っているせいで仕事がてについていない
すると部屋に執事が入ってきた
執事
旦那様、只今から会議が行われるそうです
会場に向かっていただきたいのですが
今から会議

そうまは椅子から立ち上がり執事の横を通り過ぎて会場へ向かった

会場へ着くと色々な貴族が座っていた
今回は席が指定されていないのですきな席に座れるらしい

どこに座ろうかと悩んでいると
赤髪の見慣れている者が手を振っていることに気がついた
その横にはピンク髪と青髪が並んで座っている
そうまは近づく
ばぁう
よ!
そうま
おはよう
ばぁうとてるとくん、まひとくん。だった
まひとくん。
しゆは?
てるとくん
ぁ、ちょッ
まひとくん。
ばぁう
そま、今回の会議だけど
ばぁうは即座に話題を変えた

数分後会議が始まった

そうまは会議の間ずっとしゆんのことを考えていた

自分の番が回ってくることに気がつき姿勢を変え慌てて集中するという繰り返しだった

あと1時間後でバスがつくので会議は終了しリハーサルを行う
ばぁう
なんのリハーサルなんだ
てるとくん
執事たちが帰ってくるから花道を作るんだって
てるとくん
そまちゃのお父さんがなんか話すらしいよ
チラシを見ながらばぁうに説明する

バス到着まで残り10分

そうまの姿が消えたことに誰も気づいていない

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