第3話

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2025/08/13 03:18 更新





_____『悪魔と契約を交わし、生き残った者』


  _____『それらを、グールと呼ぶ。』








あなた
ぁ、………?



掠れた意識で、なんとか目の前の化け物を
視界に移そうと目を見開く。
しかし私が感じられたのは、
心の底から嫌悪するような笑い声だけだった。


  倒れ込んだ私の体は、
腹部から未だ血液が溢れ続けている。
そのせいか知らないが指一本すら動かせる気力がない。

これはまずい、と
私は浅く息を吐いた。






あなた
だ、……?




声が震える。

恐怖か痛みか、それすらもう私には判断つかなかった。






私は地面に伏したまま、
私を見下ろしているだろう化け物の返事を待つ。

数分か、数秒か。

激痛からか時間感覚の狂った私には、
この時間が永遠のように思えた。













「________ 縺雁燕縺ョ鬘倥>繧定ィ€縺」縺ヲ縺ソ繧医€�」






あなた
______





  聞こえてきた声は、
言葉の形を保っておらず、
ただ機械音を並べたようなものだった。

  なのに、なぜか、
この化け物が何を言っているのか、

私は直感的に悟る。









「 "________ お前の願いを言ってみよ " 」






  ああ。化け物じゃない。
コレは、そういうレベルのものじゃない。


そうだ、コレは____________悪魔だ。





あなた
わた、しは、゛





ふと、兄ならなんて言うんだろう、と思った。

兄は頭がいい。だから、もしかしたら
きっと私には考えつかないことを願うのかもしれない。


  そんな兄の妹であるというのに、
私は己の欲望に忠実な願いしか出てこない。
更に酷くなった激痛を堪えて、
私は自嘲気味に「ふ」と笑った。


あなた
わた、しは________










  ねえ、お兄ちゃん。


観月 累
あ〜〜ほらほら!
そんなに近づかないで、危ないから。



お兄ちゃん、あのね。


観月 累
もうほんと危機感ないなぁ……
この学園でやっていけるか、
お兄ちゃん心配だよ。



本当は、


観月 累
あ〜〜もう、そんな怖がらないで!
大丈夫だよ、大丈夫だから。



本当は、ね。



観月 累
あなたに触れなくても、
あなたのことはちゃ〜んと、
お兄ちゃんが守るから、ね。



____私だって、

____貴方を助けたかったし、守りたかったんだよ。





あなた
( 貴方を傷つけるその呪いから )

あなた
( 私が、救ってあげたかったの )





だから後悔してないと言ったら、
いつかのように、頬を引っ張って怒ってくれるかな。







  誰かの泣き声が聞こえて、目が覚めた。





あなた
________ぁ、れ、



その誰かは、私の寝ていたベッドの横に座っていて。


あなた
……… おにい、ちゃん、



観月 累
______あなた、……



世界一、優しい涙を流していた。




すみません、これ三話で間違いないですか?

三話なのにクライマックスすぎる………………

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