……今日も平和、明日も平和、あと昨日も平和。
そう思っていたら、ある日急に手紙が届いた。
───っ八雲紫。
大賢者、八雲紫!!!
上白沢慧音を堕としてください
あなたにしかできませんの2行に思わず冷静になってしまう。
いや、冷静にならないといけないんだ。
もう一度文を読み直してみるも、変わらない。
まったくもって変わらない。
こんなことが起きただなんて、輝夜はともかく慧音に相談できるわけがない。
私の相談相手は大体慧音だったのにな。
それでも、任されたからにはやるしかない。
しかも八雲紫からの依頼だし、しっかりと八雲紫となんだか察してしまう感じがする
……イタズラではない、よな?
もしこの手紙の約束を破れば、八雲紫に殺され……てか、なんで八雲紫が堕とせとかっ───!!!
がくん、と早速慧音がこちらを覗き込んでくる。
すごい勢いでバサリと反射的に紙を後ろに回した。
大丈夫?見られてな……っ。
ニマニマと笑いながら慧音がこちらを見てくる。
いつもなら「もうっ」とか言って怒るのに、焦りすぎて何も言えない。
別に、と妙に冷たい返答をして、紙を握りしめながら私は走り去った。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。