それから、謝るタイミングがわからず五日間経った。
ようやく勇気が出てきたので、チャンスを逃さないよう呼吸を整えてから話しかけてみた。
そこまで気にしてはいなさそう、いやそれを装っている慧音にどう声をかけたらいいのか戸惑いつつ
荒く繰り返される息をなんとか抑え込んでた。
ふわふわとしたよくわからない口調に、慧音が少し笑みをこぼす。
全然平気、と言ったふうににやりと笑った慧音。
それでも気にしないことなんか不可能だし。
慧音が、真剣なのか笑い事なのかわからないトーンでそう呟く。
私もそんなことしてたらちょっと逆に笑えてきちゃって、少しだけにこっと微笑んだ。
慧音は安堵したような息を漏らし、また笑った。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。