第3話

出会う前⑵
3,967
2019/03/26 08:09

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2018.06.09 午後15時

ドームに着いた私たちは、ドームを半周以上している長蛇の列に並んでグッズを買った。

私もマフラータオルとフラッグだけは買った

あと、みんなでタトゥーシールをシェアして
みんなで推しの名前を貼った。
私は涼太くん。




開場まではあと一時間ある。





暑い…
6月とは言え、暑い、

早く私を冷所へ!





あなた「あづぅいぃー まだ入れないの⁇」

未月「うん、あと一時間くらいある…」


みんなでどーするー?ってなる


陽葉里「あ!バクステ!」

なにそれ


未月「あー!やってみちゃう⁈」

ごめん、なに言ってるかわからない


凛奈「ごめん、何それ?笑」

凛奈ないすぅ


陽葉里「あぁー、二人はライブ初めてだもん
ね!」

未月「そっかー。バクステっていうのは、
ライブ後にメンバーに会って写真撮っ
てもらえる、バックステージのこと」


陽葉里「そ!で、それに1000円くらいのCD
を買えばチャレンジできんの!」

あなた凛奈「ほー」

陽葉里「やってみよーよ!」


え、1000円飛んでっちゃうじゃん。
今の私にとっては諭吉さんだけじゃなくて、
英世さんの存在も大きい。
一枚でも惜しい。




でも、

凛奈「いんじゃない、やってみよーよ」


まさかのこいつがのってまった、

これは買う流れになるな


陽葉里「よし!じゃ、みんなで2枚ずつだけ
買おう!」


あなた「私は一枚だけにする、
そーゆーのは1発にかける派」


さすがに買わないというほどのKYではない



そんな感じで、売り場に向かい、
私は一枚、私以外は二枚買った。




陽葉里「よし!行くよ!私から行くよ!
いい⁈」

未月「誰も止めてないよ、早くして」


相変わらず未月はクールだ
そんな子まで虜にするGENERATIONSという
人たちはよっぽどすごいんだろう、、



陽葉里「あぁー、二枚ともだめだったー!」


続いて未月と凛奈も外れる

当たり前だ、当たるわけないよ



陽葉里「あー、後はあなただけ!がんばれ!」

あなた「どー頑張ればいいの?笑」




ふざけながら、
当たるわけないと思いながらも、
少し期待しながら、


お財布から小銭を探す。


こういう時は、5円玉の出番だ。
おばあちゃんが5円玉にはご縁があるって
言ってた。
だから、お賽銭はいつも5円玉だった。


僅かな期待を胸に、削る。


でも、どきどきするから、早く終わらせたくて、急いで削る。

1回目は特BBだった。

ダブルチャンスというやらで、

一枚に二回目のスクラッチもある。


二回目

[ひとつめ、特…]

[ふたつめも、特]








「おおお、」と、みんなが期待して私の方を
というより、スクラッチを凝視している。





来い来い来い…




みんなが期待する中、








あなた「みっつめ…」






特特特




スクラッチカードに同じ文字が3つ並んで
いるように見える。








嘘だ、


え、


いやいや、、


え?


なんか変に笑えてくるんだけど、



陽未凛「え、…」

未月「いやいやいや、嘘…」
凛奈「は?笑」
陽葉里「キャーーーーーーーー!」


やばいな、あたってもうた




やっぱ私くじ運あるかも

5歳のときも、宝くじ買いたいって言って、
5歳だから5枚買って、そしたら3000円当たったんだよね、








なんだかんだで、一番落ち着きがある未月に手続きすると教えてもらい、しに行く。


みんな落ち着いたようで、落ち着いてないまま、私は手続きに向かう。






手続きをする中、


スタッフ「ご一緒されるかたもご記入お願い
します。」


あ、、



待った、これ、二人までしか行けないんだ。


みんな同時に気づいたみたい。


みんなで顔を見合う。


4人「どーしよっか」

苦笑いになってる、

私たち史上、最も気持ちの悪い変な空気が
流れている






しばらくの間、沈黙が続いた。





そしたらスタッフさんが、
救いの手を差し伸べてくれた。

スタッフ「実は、今日はもうすぐスクラッチ
の販売を締め切るのですが、
お客様方しかご当選者がいらっし
ゃらないんですよ。
なので、先程から皆様のご様子を
見て、上の方へ連絡して、一緒に
行かせていただけるようにお願い
したところ、許可がおりました!
なので、今回は特別に、皆様4名
ご一緒にバックステージへご招待
させていただきます!」


みんなで顔を見合わせる。

4人「やったーーー!本当にありがとう
ございます!」




そうしてみんなで手続きをする、


そしたら、驚くことに、そこで一時間以上過ごしたみたいで、スマホのロック画面には16時12分と表示されていた。




ゲートへ向かう








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