モモ「ねえ...ほどほどにしなよ?」
サナ「分かってるけどさ~...まじでイラつくの!」
と言いながらぐびぐびお酒を胃の中に入れていくサナ。
もう私の言葉なんて届いてないも同然。
モモ「それは分かるけど、二日酔いなっても知らないからね?」
サナ「ももりん冷たいな~(笑)」
時計を見るともう深夜2時をすぎていた。
サナがウチに来たのは1時間前のこと。
―――1時間前―――
ピンポーン。
こんな時間にインターホンを押すのはきっと...
サナ「ももりん、ちょっと聞いてや~!あんな、彼氏がさ...」
ドアを開けた直後からサナの彼氏の愚痴が始まった。
サナには付き合い始めて1ヶ月の彼氏がいる。
仕事先で出会ったらしいけど
正直言って私は全然応援していない。
モモ「で、結局また喧嘩したってこと?」
サナ「そー!こればっかりはサナは悪くないよな!?」
そう言って同意を求めてくるサナ。
話によると彼氏が
ほかの女の子と連絡を頻繁にとっているらしい。
それをサナが「やめて。」と言うと
怒って喧嘩になっただとか...。
そんな喧嘩がしょっちゅうある。
そして私の家に来ては愚痴を吐いて
お酒を飲んでの繰り返し。
モモ「別れんの?」
サナ「でも好きやから...。」
と言いながら顔を少し赤くしている。
お酒を飲んでいるから赤いのかもしれないけど。
モモ「そっか。」
ほんとバカだと思う。
私なら即別れるけどな。
でもサナが幸せならそれでいいから...。
サナの幸せは私の幸せ...。
そう言い聞かせて1ヶ月過ごしてきたけど結構辛い...。
―――
サナ「ももり~ん。もう別れよーかなぁ~。」
そのまま飲ませておくと、
案の定深夜2時にもなるとベロベロに酔ってしまったサナ。
モモ「別れなよ。」
サナが酔っているのをいいことに私は本音を吐いた。
サナ「やっぱりももりんもそう思う~?」
モモ「サナにはふさわしくない。」
サナ「えへへ~。そーかなぁ~?」
なんて笑いながらさらにお酒を飲んで行くサナ。
もう足はフラフラだし、滑舌も悪くなってるし、
かなり酔っていることが伺える。
サナ「あんなやつと別れてももりんと付き合おうかな(笑)私が一番好きなのはももりんやし。」
モモ「!?」
きっと酔っているからそう言っているだけ...。
分かってはいるけど
そんなこと言われたらドキドキしてしまうもので。
どーなっても知らない...。
きっとサナの記憶には残らない...ならいいよね...?
サナ「んむっ...!?」
私は強引にサナの唇に自分のそれを押し付けた。
サナ「ももりん...好き...。」
深いキスをしながらサナはそう言った。
モモ「私はずっとずっと好きだったよ...。」
そのまま私たちはずっとキスし続けた。
私にとってはとても幸せな時間だった...。
でももしサナに今夜の記憶が残ってしまっていたら
きっと気まずくなっちゃうんだろうな...。
お願いだから明日の朝には記憶は消えていて欲しい...。
そう願いながらサナと唇を重ね続けた。
―――朝―――
サナ「ももりーん!おはよ!」
サナの声で目が覚めた。
ベッドの隣にはサナがいる。
モモ「サ、サナ...!おはよ...。」
昨日の夜のことを思い出して慌てる私。
そんな私とは裏腹にノーテンキな顔で
サナ「昨日は突然押しかけて飲んで、そのまま眠っちゃってごめんな~(笑)」
と謝るサナ。
この様子だと記憶は残っていないのだろう。
サナ「てか聞いて~!彼氏が今からデートしないか?って言われた!昨日はごめんって!」
モモ「あ、そーなんだ...。」
サナ「そんなこと言われちゃったら許しちゃうよね(笑)」
と言いながら身支度を始めるサナ。
私の脳内はボーッとしていて、何も考えられない。
そうこうしているうちに準備が終わったサナは
サナ「ほんとにももりんには助けられてばっかでごめんな(笑)これからも1番頼りにしてるから!じゃあ行ってきます!」
と言って最高に可愛い笑顔で笑うと私の家を出て行った。
サナのいなくなった家の中はいつも通りなのに
とてもさみしくて、とても静かだった。
モモ「昨日の記憶が残ってれば良かったのに...。」
私は静かに本音を呟き、そっと1粒の涙を流した。
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@kokona🙊 さんのリクエストでした!
かなり遅くなりまして申し訳ありません🥲












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!