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第3話

ep.3
83
2025/11/16 14:25 更新
ミンジョンside




朝はいつもより少し早く目が覚めた。


ベッドの中で腕を伸ばして、窓の外の空気を確かめる。

階段はいつものように駆け上がる。


息が上がるのは単純に体力のせいだと思っていたし、友達に笑い飛ばされるとそれだけで元気が戻る。


教室では窓際に座って、ノートの端に落書きをする。


授業中にふいに出る友達のボケに真っ先に突っ込みを入れて、周りを笑わせると胸が軽くなる。





昼休みにはみんなでカフェへ行き、ケーキを半分こしてワイワイする。

外を歩くときは歩幅を大きく取って、知らない道でも勢いよく曲がる。


傘を閉じるときの指先のぎこちなさをからかわれても、笑ってごまかす。


そうやって、忙しい春の中で笑っていられる時間が何よりの救いだと思っていた。




ある日、ふと胸の奥に違和感を覚えた。


最初は一瞬だけのチクッとした感覚で、注意をそらせば消えそうだったから気にしないようにした。

だがその違和感は時間が進むにつれて何度も顔を出す。




息を大きく吸うと胸が引きつるように響き、いつもより声が続かない気がした。


息継ぎのタイミングで心臓が小刻みに跳ねるのを感じて、最初は疲れのせいだと自分に言い聞かせた。

休憩時間に階段を上がると、いつもより息が弾んだ。

友達がふざけて肩を叩くと、軽く目まいがしたように視界が揺れる。


立ち止まって深呼吸をしてみると、胸の違和感は消えず、代わりに手のひらが冷たくなるのに気づいた。


友達の小さなジョークにもすぐ笑えなくなって、自分の反応の遅さに眉間が寄る。





その夜、いつものように屋上で風に当たりながらコートを借りようとしたとき、小さな恐怖が胸をよぎった。


心臓が急に早鐘のように鳴り、深呼吸をしても落ち着かない。私はその場で少しだけ立ち尽くして、自分の胸に手を当てた。



温かさが指先に伝わる一方で、どこか中が違う気がして、どう説明すればいいのか分からなかった。

「大丈夫だよね」

と自分に言い聞かせて笑ってみる。



けれど笑顔が引きつるのを感じて、鏡に映る自分の顔を思い浮かべると、いつものはずの表情がどこかぎこちない。



元気でいようとする自分と、身体が示す小さな警告のあいだで、心が揺れた。



翌朝も消えていなければ、誰かに相談しよう

――そう決めて寝に入るが、布団の中でも胸の違和感は消えず、夜の静けさがそれを強調するだけだった。










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