友達とやりたいことリスト、その2。
水族館に行く。
真っ直ぐ続く水中トンネル。
いろんな魚が泳いでいて、ほんとに水中にいるような感覚。
どこを見ても魚がいた。
今のは魚に言ったのか?
それとも、私に言ったのか?
どっちかわからなかったが、とりあえず魚だと思うことにした。
自意識過剰だと思われるのも恥ずかしい。
私が持っているパンフレットを覗き込みながら、彼はそう言った。
顔の距離が近い。
変に意識してしまい、顔が熱くなっていくのを感じた。
彼が顔を上げて、至近距離で目が合う。
まずい。
バッと瞬時に距離を取る。
その時、周りを見ていなかったせいで他の人に当たってしまい
バランスが崩れた。
だが、それを星導さんがカバーしてくれた。
肩に手を添えて、倒れないように。
後ろを振り向いて、被害を受けた人に謝罪をする。
こんなところを見せてしまって恥ずかしい。
その人はそう言ってその場を去っていった。
空気が地獄だった。
星導さんは気にしないようにしてくれていたっぽいが
私が無理だった。
ごめんなさい星導さん。
私の視線の先。
そこには、小さな男の子がいた。
小学生低学年くらいだろうか、椅子に座って膝を抱え
そこに顔を埋めていた。
迷子。
小さい子ならあるあるだ。
どうしようか迷っていると、星導さんがその子の元へ歩いていった。
私も急いで後を追う。
安心したのか、それとも怖いのか
よくわからないがさらに泣き出した子供。
どうすればいいのだろう。
スムーズに話が進んでいく。
気づけば、2人はもうすでに歩いていた。
手を繋いで。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。