入学式の日
あの子───柚姫あなたを見つけたとき
羨ましいと思った
先輩だとしても
仲間に囲まれて、幼馴染がいて
YSP基準合格者は、強制的にYSPクラブに入部させられる
だから、嫌でも顔を合わせるようになった
柚姫あなたの方が、私より後に入部したのに
戦闘になると先に守られるのは必ずあなた
心配されるのも、避難しろと言われるのも
全部全部あなたが先
絶対、私よりあなたの方が強いのに
1回目は、些細なことがきっかけだった
私とあなたしか居ない部室、女子2人になったら始まるのはだいたい悪口か恋バナ
そんなに良さを語られたら、多少は気になるだろう
チアキ先輩をたまに目で追うようになった
そしたら
私が選ばれた
もちろん断った、だけど
次の日、何故かジンペイ君に問い詰められた
その日から、学園中に噂が広まった。
無子があなたを虐めている と
噂の出処は不明
初めて加害者とされ集中砲火を受けた私は、
怖くなって、屋上から飛び降りた。
次に目が覚めた時、
入学式の朝に戻っていた。
何回も何回も、同じことを繰り返す
何故か私がいじめっ子にされて、死んで、またやり直す
何回目かに思いついた
そもそも私が、チアキが惚れられない立場にいればいいのでは、と
風紀委員に入るのは簡単だった、そこから難しかったのはエルゼメキアの手駒になることだった
手駒としていい働きをしなければ風紀委員から除名されてしまう。本末転倒
何回も失敗。繰り返し、
次に思いついたのは、エルゼメキアより上の立場になること
そうすれば除名は逃れられる。
チアキに惚れられずに。あなたに嫌われずに。
能力の精度を上げるために何回も、
エルゼメキアの更に上の存在、マゼラに取り入るために何回も、
ついに、マゼラの左腕として認められる年が来た
ここまでくれば、もう壊れない。あの平和だった日々は、壊れない。
なのに、課された任務は組織の内部破壊。
上からの命令、逆らえば殺される、繰り返す。
なら、復讐をすれば?
どうせ何回も繰り返す。
私が加害者じゃなくて、あなたが加害者で、
私がみんなに愛される姫で.....
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。