第7話

白鳥沢
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2024/04/02 22:17
白鳥沢に編入してからというもの一気に友達ができた。特にバレー部。
青葉城西にいたときと同じで性同一性障害のことなんて勿論言えてない。
でも、楽しかった。楓夏さんみたいなことしてくる人は勿論いないしそれにバレーをすることができた。
ここには敵がいないと思えたから。
今まで感じたことないほどに幸せだった。
天童
音凪チャーン。サーブ打ってくれなーい?
及川音凪(おとな)
いいよー!
先輩方はとても優しい。タメ口を許すほど。
五色
音凪ー!今のスパイクどうだった?
及川音凪(おとな)
もう少し前でボールを叩かなきゃ
みんな音のことを信頼してくれて
山形
音凪。今のどうやってレシーブすれば転けねぇで取れるんだ?
及川音凪(おとな)
あらかじめつま先体重で、打った瞬間に前に出る。後ろだったらオーバーでいいでしょ?
頼ってくれて
大平
音凪のお陰でブロック良くなった。ありがとな
ありがとうを言ってくれて
川西
今のサーブ腕もげるぞ…すげぇな
及川音凪(おとな)
でしょー
褒めてくれて
白布
可愛いですね結婚しましょう
及川音凪(おとな)
しません
時々変なこと言ってくるけど
及川徹
音ーー!
若利
次の休憩でミーティングを行う。ボードを頼む
及川音凪(おとな)
はーーい
及川徹
ちょっと?!若利!俺が今話そうとしてたじゃん!!
若利
?悪い
兄貴も若利も仲良くなったし。
白鳥沢に来て良かったと思う。


兄貴は白布と代わりセッターとなり白布は二人目のリベロになった。



新白鳥沢になってから初めての試合。そう



春高バレー宮城予選

兄貴と音にとってはとても大切な試合。
編入してから初めて青葉城西バレー部の部員に会うこの試合。あいつらを見返さなくてはならない。

どんな目を向けられるのか。どんなことを言われるのか。どんなことをされるのか。
怖くないと言えば嘘になる。でも、音にはずっと兄貴がいて今は白鳥沢がいる。
若利
音。徹。お前らは白鳥沢排球部の部員だ。そして、お前らは強い。自身を持て
白布
徹さんにセッター取られたのは悔しいですけど、それ以上に憧れてます。牛島さんと昔から一緒に居たかのような阿吽の呼吸。尊敬してます
五色
音凪。何を言われても俺も先輩方も味方だから!安心して
天童
徹も音凪も青葉城西のことなんて気にしないでいーよ。だって2人がいない青葉城西は強くないんだからー
川西
だな。2人のいない青葉城西に魅力はない
大平
逆にお前らがいる白鳥沢は更に強くなったってわけだ
山形
来てくれてありがとな。ぜってぇ勝つぞ
及川徹
ありがとう!音、やっときた復讐だよ。絶対勝つ
及川音凪(おとな)
応援してる。みんな頑張れ!!
こうして始まった試合。前年優勝の白鳥沢はなんなく準優勝まで進んだ。
(少し変えます!!)

準決勝の相手は飛べない烏と呼ばれていた烏野。
でも、もう誰も飛べない烏なんて言わない。
なぜなら変人コンビがいるから。
それでも白鳥沢からしたらまだまだ雛の小さな烏。
兄貴を加えた白鳥沢には遠く及ばない。
日向翔陽
もってこーーーい!
確かに昔テレビで見た小さな巨人のようだった。
オレンジ髪の小さな烏が打ったボールは
天童
今日の俺120点!!
天童に阻まれた。
影山飛雄
くっそ…
日向翔陽
あ…
ピピーー
準決勝
    白鳥沢vs烏野
1セット 25 14
2セット 25 16


白鳥沢の圧勝。
日向翔陽
次は日本代表で会いましょう
若利
…楽しみにしている
影山飛雄
及川さん…なんで
及川徹
飛雄ちゃん…。音と俺は青葉城西に捨てられた。
来年から絶対に青葉城西に負けるな。いい?
影山飛雄
っわかりました。でも、なんでこうなってるのか教えてくださいね?音凪と一緒に
互いに熱い握手を交わし準決勝は終わった。
そして決勝戦。反対側の準決勝は白熱したようで勝利したチームは盛り上がっていた。




















決勝戦

白鳥沢vs青葉城西

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