そう、だよね…最悪。なんで…なんで言っちゃったんだろう。嫌われるって分かってたのに…いくら兄妹でも、幼馴染でも障害者なんて嫌だよね
今までと変わらず声をかけてくれた兄貴と一。絶対に嫌われたと思ってたからびっくりしたし、信じられなかった。
なんでこんなに優しいんだろう。いきなり意味わからないようなこと言ったのに…。でも、やっぱり迷惑、だよね。
ギュ
え…
なにこれ…
面白い
は、初めて言われた。笑顔が好きとか…まぁ、少し嬉しいかも
やっぱり2人の会話はおもしろい。聞いててすごく楽しくなる。
すっごく楽しいからだよ。この3年間何もしても楽しいって思えなくて代わり映えのない毎日を過ごしてた音に楽しさを教えてくれたからだよ。
本当に兄貴の妹でよかった
な、何を言われるの…?やっぱり嫌い…とか、言われないよね
全然…違った。良かった。
…どうしてほしいか、か…
2人共優しい…全然否定しないじゃん。
やっぱり優しい。優しすぎる。だからなのかな…ここにいるとすごく暖かい。ずっと一緒が良いな。
弟とか同性とか普通の女子なら嫌な言葉かもしれないけど音にとってはめちゃくちゃ嬉しい言葉!!
それから数年後
兄貴と一は青葉城西高校3年生、音は見事受験に合格し青葉城西高校の1年生。
これからキラキラの高校生生活が始まる。それに兄貴と一と同じ高校…。楽しみでしかない!
なのにあんなことが待ってるなんて…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!