慣れた手つきでメールを打つ。
「久しぶり、みんな。俺のやりたい事 見つかったよ。だから、それを今からしようと思ってる。これが例え間違った選択だとしても俺を犠牲にしたものだとしても、、、
今までありがとう。みんな。ほんとに心の底から感謝してる。じゃあ、バイバイ。」
自然と力が入った手で送信を押す。
焦ったような声色で俺の名前を呼ぶ。
勿論言う必要なんてない。
お前らを巻き込む訳にも行かない。
電源を無理やり切った。
このスマホがもし羂索になんかしらで見られてしまった場合、E組のみんなが狙われる可能性だってある。
だから、スマホに銃を撃ち込んだ。
無駄に広い屋敷の中に甲高い悲鳴とちの飛び散る音が響いた。
ずっと望んでいた。
この日を。
慌てふためく屋敷の人達。
きっと、誰も俺が"五条 あなた 様"だなんて気づいてないんだろうな。
廊下が再びいつもの静寂になると、両親の部屋に向かった。
扉を開けると、壁際に寄り震えている母親と、それを守るように前に出ている父の姿があった。
手で握ってる刀を振りかざし、父の方を切り裂く。
父に駆け寄る母。
ずっと後ろに隠れている母が鬱陶しかった。
だから、首を狙って落とす。
領域展開を解くと、父は何が起こったのか分からないのか言葉を発する暇もないようだ。
ずっとみて欲しかった。
普通の人みたいに、家族で笑い合いたかった。
父さんと母さんに認められたかった。
頭の上まであげた刀を思いっきり振り下ろした。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。