第64話

HappyEND
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2022/06/25 08:03
(なまえ)
あなた
ん"ん…
 
目を覚ますと、趣のある木の天井が見えた。


きっと、高専の医務室だろうか。



辺りに人の気配はないし、俺一人のようだ。


重い体を起こす。


身体中に包帯が巻かれていた。
きっと、身体中に傷は残るだろう。
(なまえ)
あなた
俺…生きてる…?



その時、ガラリとドアを開ける音がしてそちらを向く。
五条悟
五条悟
え、あなた…?
五条悟
五条悟
し、硝子!!

俺を見て一目散に家入さんを呼びに行った。



見舞いの品だろうか?レジ袋を床に投げっぱなしで。




















家入 硝子
うん、脈も正常。特に異常はないよ。
五条悟
五条悟
よかった…
家入 硝子
でも、反転術式で治したとはいえ身体は酷い状態だから安静にね。
釘崎 野薔薇
釘崎 野薔薇
あんた、私らがどれだけ心配したとッ…



パシンッ



乾いた音と共に頬に痛みがはしる。

(なまえ)
あなた
…え?



状況が理解出来ず、痛む頬を手で抑えて上を見上げる。
五条悟
五条悟
バカじゃないの??
釘崎 野薔薇
釘崎 野薔薇
五条ッ、そんな言い方!!
目隠しを提げたその瞳には怒りが見えた。
五条悟
五条悟
助かったから良かった!!でも、一歩間違えたら死んでたんだぞ!?
五条悟
五条悟
呪力が少ないくせに、無理すんなよ!!
虎杖悠仁
虎杖悠仁
え、先生口調違くね…?
直していた口調すら元に戻るくらいに…
(なまえ)
あなた
ごめんなさい…。
(なまえ)
あなた
でも、俺…。怖かったんだ!、
(なまえ)
あなた
ここでやらないと、兄さんが…皆が遠くに行っちゃう気がして…
(なまえ)
あなた
もう二度と大切な人を失いたくなくてッ…
もう、あんな悔しい思いすんのはゴメンなんだ。



"楽しい時間はいつか終わる。"


そんなの知ってる。でも、抗いたかった。
(なまえ)
あなた
俺…ッ…
五条悟
五条悟
…。
五条悟
五条悟
ごめん、僕も言い過ぎた。
五条悟
五条悟
ありがと、あなた。

…。

(なまえ)
あなた
俺、知らなかった。
羂索アイツに言われるまで、
(なまえ)
あなた
兄さんはずっと俺の事気にかけてくれてたのに…勝手に嫌って…突き放して…
(なまえ)
あなた
ごめんなさい……


謝りたかった。


謝って許されることじゃないけど、それでも…


五条悟
五条悟
いいよ。僕もそんな態度取っていたから、無理もないよ。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
え、え??
虎杖悠仁
虎杖悠仁
待って?兄弟だったの!?
虎杖悠仁
虎杖悠仁
初耳なんだけど…つか、苗字違くね?
伏黒 恵
伏黒 恵
バカ。空気読めッ!
釘崎 野薔薇
釘崎 野薔薇
そうよ!
虎杖悠仁
虎杖悠仁
伏黒知ってた??
伏黒 恵
伏黒 恵
いや…


こういう何気ない会話を聞いて、改めて実感する。



帰って来たんだ…って。

虎杖悠仁
虎杖悠仁
なんで言ってくれなかったんだよー…
(なまえ)
あなた
兄さんにバレたくなかったしw
釘崎 野薔薇
釘崎 野薔薇
つか、アンタもあんたよ。
釘崎 野薔薇
釘崎 野薔薇
なんで弟の顔に気づかないわけ!?
五条悟
五条悟
いや、だって!十何年も会ってないんだよ?
五条悟
五条悟
分かるわけないじゃん!!
釘崎 野薔薇
釘崎 野薔薇
はぁ!?それでも兄貴!?
伏黒 恵
伏黒 恵
同感。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
十何年も弟ほっとくって、流石に…
五条悟
五条悟
あれ?好感度下がってない??
釘崎 野薔薇
釘崎 野薔薇
元々ねぇよそんなもん。
五条悟
五条悟
えー😭
Prrrr…
(なまえ)
あなた
…ん?渚…?
五条悟
五条悟
え?彼女いるの?泣くんだけど。
ピッ
(なまえ)
あなた
『もしもし?』
潮田渚
『え、?繋がった!!皆!あなたくんでた!!』
赤羽 業
赤羽 業
『渚、貸して!』
潮田渚
『あ、ちょッ』
赤羽 業
赤羽 業
『大丈夫!?』
(なまえ)
あなた
『お、おうw』
赤羽 業
赤羽 業
『笑い事じゃないんだけど!?』
(なまえ)
あなた
『あのカルマが柄にもなく焦ってるからさw』
赤羽 業
赤羽 業
『だって、お前!』
赤羽 業
赤羽 業
『1ヶ月も音信不通だし、心配もするでしょ!』
前原陽斗
『そうだよ、ほんと馬鹿じゃねーの!?』
(なまえ)
あなた
『ごめんw』
前原陽斗
『渋谷の事件に巻き込まれたんじゃないかって!!』
(なまえ)
あなた
『あー、まぁ、うん。巻き込まれた…というか、当事者というか…』
前原陽斗
『はぁ!?』
(なまえ)
あなた
『詳しいことは、また今度話すから!!』
前原陽斗
『今度じゃなくて、今話せよ!磯貝の働いてるカフェに皆いるからさ!』
(なまえ)
あなた
『あー、今動けない状態で…絶対安静にしなきゃ行けんくて…』
前原陽斗
『は?何処の病院?見舞いに…』
(なまえ)
あなた
『あー、それは大丈夫!wじゃ!』
ピッ



電話を慌てて切る。



呪術師のことを言っていいのかわからなかった。
(なまえ)
あなた
兄さん…
五条悟
五条悟
言っていいよ。大事な友達なんでしょ?
(なまえ)
あなた
!ありがとう!
五条悟
五条悟
今回頑張ってくれたみたいだしね!!
五条悟
五条悟
高い寿司でも、たのむ??
虎杖悠仁
虎杖悠仁
やった!!!
釘崎 野薔薇
釘崎 野薔薇
シースー!!
五条悟
五条悟
あなたがどうやって獄門卿を解いたのかも気になるしね!
(なまえ)
あなた
うん!、






先生、俺、今楽しいよ。








先生のおかげだよ。




今まで閉じこもってたけど、前よりも自分に正直になれた気がします。









先生のことも皆に話そうと思います。






きっと、信じてくれます。








皆も兄さんも優しい人だから。
















だから、

















この日常が永遠と続きますように___。




















END「永遠」

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