第30話

罪悪感
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2024/12/08 01:36 更新






樂娜
アンタ…
???
た、助け…て!
近くに落ちているカチューシャに、ショートの茶髪。大きな虹彩をもつ目に帝丹高校の制服。間違いない。







鈴木園子だ。
樂娜は直感でそう思った。
樂娜
手ェ伸ばせ!
???
うっ…!
樂娜は彼女の手を引き、自分に引きつけると同時に檻を蹴破った。
ガシャン!と耳を塞ぎたくなるような音が響き、あまりの大きさに園子が顔を顰める。
樂娜
出るぞ。
鈴木園子
ま、待って…!中にまだ、!
樂娜
ほっとけ。そういう運命だっただけだ。
鈴木園子
そんな…!
樂娜は余計なことをしたい気分ではなく、目の前にある収入にしか目を向けていなかった。
樂娜
___それに、アンタみたいな神経でもないと生きてられねぇよ。ここは。
すると目の前に子供のような魚のような芋虫のような生物が現れた。






呪霊。それもボスに近い。そう思った樂娜は戦うことを視野から外し、園子を連れて上へと向かった。
等級が違いすぎたのだ。ただでさえ小学校の敵に苦戦していたのに、目の前にいる1級に勝てる訳がない。
鈴木園子
ひっ…
樂娜
逃げるが勝ちってか。
樂娜は一刻も早く金を徴収しベットに埋もれたかった。だから自ら危険に飛び込むことはしない。自分がやらなくても等級に見合った術師が祓う。死んだなら実力不足だったということ。そういう世界なのだから。
鈴木園子
ま、まだあの人は生きてて!
樂娜
もうじき死ぬさ
鈴木園子
…っ!あんたねえ!助けられるかもしれないのに…!
樂娜
自分の立場考えな!
アンタ財閥の娘だろ?!
鈴木園子
関係無いわよ!
樂娜
依頼はアンタ1人にしか来てねぇんだよ
樂娜
できなきゃあーしも死ぬんだ。
任務さえ遂行出来りゃなんでもいいさ。
鈴木園子
っ…



その後、2人は校門の下(と思われるところ)まで来た。
園子は終始俯いており、目には涙を浮かべていた。樂娜にはわかりもしないことだが、生きていた人間を見殺しにしたことで罪悪感が生まれているのだろう。
樂娜
ま、ここまで来てればあとはどうにでもなるか。
鈴木園子
…っ…
樂娜
え、何泣いてんの?
鈴木園子
だって、私は…!
樂娜
別に見殺しくらいいいだろ。世の中じゃ日常茶飯事だぜ。
鈴木園子
でも、助けられたかもしれないのに…
樂娜
まだ言ってんのかよ。
樂娜
自分の命があることに嬉しさはねえのか?
鈴木園子
それは、嬉しいけど…
樂娜
それに、あそこで死んでたら迷惑も勘弁ってところ。
鈴木園子
は?なんで…
樂娜
お前の友達、毛利蘭が探すことに疲れて危うく死ぬところだったぜ。
鈴木園子
……え…?
樂娜
「これだけ探してもどこにもいない。もう死んでいるのかも。なら、私も早く行かなきゃ」
ってところか?
樂娜
あーしが見てたから止めたけど、交差点に向かって飛び込もうとしてた。
鈴木園子
蘭…ごめ…!
樂娜
それは本人に伝えろ。あーしに言われても困る。
鈴木園子
…っうん。
樂娜
さて、話は終わりだ。さっさと出よう
鈴木園子
…わかった。
先程まで罪悪感に満ちていた顔は捨て去り、園子の顔には勇気のある女が映っていた。








旅行先で身分証入の財布無くして病んでました

悲しい

遅くなってごめんなさい!!!!

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