第40話

⋆ 𐙚 ̊.
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2026/09/09 00:00 更新



Side:詩羽




0時12分。

明日。
いや、もう今日か。
私たちはデビューする。

不思議と眠くならなくて、そっと部屋を出る。
リビングは静かだった。
いつも賑やかな宿舎なのに。
少しだけ笑ってしまう。

最初に目に入ったのはリビングのソファ。

優月が毛布にくるまって寝ていた。
また部屋まで辿り着けなかったんだ。


「ベッドで寝なよ〜」


そっと毛布を掛け直す。



悠彩の部屋を覗く。
赤ちゃんのような寝顔で布団を蹴飛ばしている。


「風邪ひくよ〜」


小さく呟いて布団をかける。
もちろん起きない。



凪紗は布団を乱すことなく綺麗に寝ている。
寝顔まで穏やかだ。
でも、赤ちゃんのように両手をバンザイしている。


「ふふっ、赤ちゃん2人目だ」



蒼依も布団を乱すことなく、布団にくるまってる。
寝顔がきれいで思わず写真を撮る。
起きませんように、って願いながら。



陽菜は寝ながら笑っていた。
どんな夢見てるんだろう。
夢でも現実でもこれからも陽菜が全力で笑える世界であるといいな、なんて。
陽菜の寝顔を見ながら思う。



紅乃葉はなぜか枕と逆方向。


「なんでそうなるの?」


思わず笑う。


瑠亜も穏やかな寝顔。
綺麗な顔のひとは寝顔も綺麗なんだなぁ、と思う。



最後に蘭の部屋。
蘭はベッドの上で本を開いたまま寝ていた。
しおりも挟まってない。
きっと途中で寝ちゃったんだろう。
本を閉じて机に置く。

すると。


「……詩羽ちゃん?」

「ごめん、起こした?」

「ううん。」

「眠れないの?」

「ちょっとね。」

「私も。」


少し蘭と話してたら眠くなってきた。
部屋に戻り私もベッドに横になる。

ここまで本当に色んなことがあった。
泣いた日も。
悔しかった日も。
諦めそうになった日も。

でも。
今はもう大丈夫。
だって隣にはみんながいるから。

私はスマホを開く。

日付は
2月20日。
Asteriaデビュー日。
何度も夢見た日。
ずっと目指してきた日。


「みんな、今日からよろしくね。」


静かな宿舎に向かってそう呟いた。

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