第57話

51(最終話)
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2023/11/27 10:43
月日が経つのは早いもので、秋楽が産まれてからもう18年。

秋楽は高校卒業間近。

荒れたりしたのはきっと私達が体術の英才教育を施しすぎたせいだよね☆
秋楽
秋楽
父さん、母さん
太宰治
太宰治
?なんだい?
あなた
どしたの?
秋楽
秋楽
俺、マフィアに入るよ
あなた
っ、!?
太宰治
太宰治
駄目だ!
あんな危険な場所、秋楽に行かせない!
秋楽
秋楽
…お願いします!!
太宰治
太宰治
駄目だ!!
あなた
太宰治
太宰治
っ、あなた…
あなた
秋楽は本当にそれでいいのね?
秋楽
秋楽
うん
あなた
いくらあなたが体術に秀でていたとしてもその上はもっといる。
それを自覚して言っているわよね?
秋楽
秋楽
…うん
あなた
…頑張りなさい
秋楽
秋楽
っ、いい、の?
太宰治
太宰治
あなた…!
あなた
秋楽が初めて決めたことなのよ?
親が応援してあげなくてどうするの
太宰治
太宰治
それは…
あなた
もしものことがあっても私が行くし、治もいけるでしょ
太宰治
太宰治
あなた
私達は幹部夫婦なんだから!
できるわよ!!
太宰治
太宰治
…そう、だね
わかった。
秋楽
秋楽
っ、じゃぁ…!!
太宰治
太宰治
うん、許可する。
秋楽
秋楽
よっしゃぁ!!
あなた
でもね、秋楽
一つ、約束
秋楽
秋楽
…?
あなた
何か危険な目にあったり自分が危機だと感じた時は迷わず私が治に連絡するのよ
あなた
いいわね?
秋楽
秋楽
っ、うん…!!
これは秋楽の思いを未来へ届けた、幸せな夕方のお話。
それから数年がたち、秋楽はマフィア幹部に、中也は首領なった。

秋楽の上司は中也だったらしく、すべての事情を知った上で受け入れてくれた。

そう考えると中也は首領に相応しい器の持ち主だったのかも。
あなた
…貴方の知っている世界は、どんな感じ?
平和に満ちている?それとも混乱…?
私達が生きるのは裏の社会。
どんな功績を上げても公にならない。
太宰治
太宰治
でも、君達の幸せを守っている人が、案外近くにいるのかも知れないね…
太宰治
太宰治
まぁ待ち給え。
僕がその一例だ。
……私のことが知りたい?
ふふっ、良いとも。
これは、僕の人生とあなたの人生による、奇跡の物語ー
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