『服、欲しい。』
と強請ると
「取りに行くか??」
と言ってくれる優しい猗窩座に対して
「俺の信者の服を着ればいいじゃんッ!!」
と最低発言をさりげなくする童磨。
結局私はどう転がってもみんなの役に立てないと実感した。
私が殺されれば何回かしのぶ姉さんに送っている手紙が絶えることになる。
そうしたらその異変に気が付いてこの鬼を殺せたかもしれないのに。
『取りに行きたい、ねぇ、駄目??』
と上目遣いで強請って見れば童磨はイチコロだって、私は知ってる。
童磨はうーん、と考える フリ をして、結果いいよ、と認めてくれた。
ほんと女にだらしない奴。
「準備出来たか。」
たかが服を取りに行くだけなのに2人とも着いてくるなんて、
用意周到で笑いが込上げる。
安心してよ。家族を、仲間の皆を危険に晒すようなことはしない。
ただ、私は姉さんの暴挙を止めたいだけ。
多分、私の手紙は逆効果だったと思う。
藤の花の毒が鬼に効くなんて言わなきゃ良かったと心から後悔してる。
どうしようもないくらい。
『(お願い、姉さん。貴方の命は無駄にしないで__)』
私は焦りの色を悟られないようできるだけ平常心を保ち、
久々に童磨の極楽教から足を踏み出した。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。