※心操と夢主ちゃんは付き合ってません!!
と、あなたの下の名前は言っていたらしい。
俺は心の中で、少し引っかかる点があった。
ただでさえ俺は心を操るという
ヴィランっぽい個性だし、男なのに、
あなたの下の名前との距離感で悩んだ事はない。
茶々を入れ合う二人を横目に、
俺は考える。
俺だけ特別扱いしてくれてる…って事なのか?
だとしたらめちゃくちゃ嬉しいけど…
俯いて考えたまま、
上鳴の質問に答える。
気になった俺は、
後日確認してみる事にした。
この子のこういう、天真爛漫というか
明るくて可愛らしい部分は
俺以外の男には見せてないって事か…
そう考えて、俺はちょっとだけ
自然と口角が上がった。
あなたの下の名前は子犬のように俺の言葉を待つ。
ぎく、と身を捩ったあなたの下の名前。
あはは、と苦笑を溢したあなたの下の名前に、
俺は早速本題に入る。
顎に手を添えて、考え始めたみたいだ。
…この様子を伺うに、
特別な想いや、
特別な理由は特になかったらしい。
瞬間、俺は心に靄がかかった。
今分かった。
特別扱いなんかじゃなく、
単に男として見られていない…という事だ。
完全なるオーバーキルだ。
ぐさりと心に刺さった鋭い矢は
なかなかの攻撃力をしている。
しゃがみ込んだ俺を見て、
心優しい彼女は心配してくれる。
しかし、俺が落ち込んでいるのは
アンタが原因だ。
突然立ち上がって、
俺はそう宣言した。
すぐに俺を男と意識させちゃ
怖がらせるだけだ、と
取り敢えず俺は外堀を埋める事にした。
という言葉はまだ、
心のうちにしまっておく事にする。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。