あの後ゲームをしたり3人でぴのを愛でたり、
とたくさん遊んだので時刻は6時頃になっていた。
大きく手を振りながら遠ざかっていく師匠に小さくてを振り返しながら、俺はこの後の夕飯について考えていた。
莉犬くんいるし、さすがに取り寄せじゃなぁ、、、
莉犬くんは、もう豆粒ほどのサイズになった師匠に
まだ手を振っている。
俺の返答に莉犬くんはそのぱっちりした目をまん丸くした。
俺をしばらくむっとした顔で見つめていた莉犬くんは、名案を思いついたかのように手をポンッと叩いた。
その言葉を聞いた俺は、思考停止した。
莉犬くんが、俺のためにご飯を作ってくれる、、、?
なんだその神すぎる展開は
莉犬くんにきゅるきゅるした目で見つめられ、俺は思わず小さく頷いてしまった。
俺は何故か目隠しをされて椅子に座らせられていた。
なんでも、なんの料理を作っているかは最後まで秘密にしておきたいらしい。
だが、キッチンから漂ってくる美味しそうな匂いで
俺はある程度メニューの目星はついていた。
なにせ付けられているのは目隠しだけで、匂いは普通に感じることが出来るのだ。
そういう詰めが甘いところも可愛いのだけど。
どうやらそんな事を考えているうちに、莉犬くんが作った夕飯は完成したらしい。俺が恐る恐る目隠しを取ると、、、
夕飯は俺が予想していた通りオムライスだったが、
そのオムライスの上には、ケチャップで俺の似顔絵が書かれていた。
目を輝かせて莉犬くんを見ると、莉犬くんは少し
恥ずかしそうに笑った。
莉犬くんと一緒にいただきますをして、オムライスをそーっと口に運ぶ。
取り寄せでオムライスを頼むことはよくあったが、
このオムライスは、そのオムライスの比では無いくらいあったかい味がした。
おもわず目に涙が浮かんできそうになり、慌てて下を向いて誤魔化す。
その拍子に莉犬くんの分のオムライスが目に入った。
莉犬くんのオムライスには、俺の似顔絵の失敗作が書かれていた。
俺がそれをじっと見つめていると、その視線に気づいた莉犬くんが、頬を赤らめて言った。
莉犬くんは照れ隠しのようにオムライスを大口でぱくりと口に放り込む。
俺は、絵の部分を避けて1口分だけ欠けている自分のオムライスを前にスマホを構え、写真を撮った。
俺のその言葉を聞くと莉犬くんはにかっと笑った。
とても明るく、まるで太陽のような、俺が1番好きな莉犬くんの笑顔だった。
オムライスを完食し、順番にお風呂に入った
俺たちは、空いていた畳部屋に布団を広げていた。
布団をくっつけるのは恥ずかしいので、少し距離を空ける。
敷き終わった布団に真っ先に入り込んだ莉犬くんは、あっという間にうとうとしはじめた。
慌てて俺も布団に潜り、電気を消す。
莉犬くんを見ると、もうすぅすぅと寝息を立てていた。
そんな寝顔を見ていると、なんだか俺もうとうとしてきた。
夢と現実の狭間にいた俺は、目の前の莉犬くんの頭を撫でようと手を伸ばしーーー。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!