第13話

じん(スカイピース)×ハッピーエンド
2,215
2019/11/07 16:21 更新






悪者だとしても、私は彼が好き。




























さよならがまた、言えなかった



頑張ったのに、



つっかえて、また飲み込んだ


あなた
…じゃあまたね。
じんたん
…うん


彼が求めている言葉なんて分かってる


『さよなら』


これだけで彼はハッピーエンドになる


けど、


どこを探っても、どこを辿っても












あなたを好きな自分しか見つからなくて。






じんたん
明日、デート行けなくなったんだ…
ごめん、あなた…

わかってるよ、あの子と会うんでしょう











けど



あなた
平気だよ、行っといで
じんたん
…へ、いいの…?



わざと知らないフリをした。



驚いた彼は、その後の展開を期待しているだろう



チャンスだった、それなのに
あなた
早く行けば?
じんたん
…あ、ごめん…

また言えなかった。


ごめん、じん。


あなたが好きなの。





優しくかけた言葉は、やがて嘘になる


私の欲で、私の小ささで。




女
…じ、じんくんを、自由にしてあげてください…!

頭を下げたのは、同い年ぐらいのロングヘアの女の子で


一瞬で彼女が、この物語のヒロインだと察した






じゃあ私が悪者?


あなた
…なぜ?じんは私のそばにいてくれるって言ったの。あなたに私たちの何が分かるの?
女
で、でも、…じんくんは…辛そうです


みるみる口調が強くなって、怒りが湧きあがる



あなた
辛そう?どこが?笑
あなた
あなたは、自分とじんが結ばれたいから私にこうやって言ってるんじゃないの?
あなた
ふざけんな。じんは私のもの。



ほーら、、、、嘘になった。



女
じんくんを、モノみたいに言わないでください、!!!
あなた
…ほんとにイラつく
手を大きく振りかざした


すると、じんは私の振りかざした手を止めた


ほんっと漫画みたいにベタな展開


嫌になって、涙目になりながらその場を去った










青いまま枯れていく

あなたを好きなままで消えてゆく

私みたいと手に取って

奥にあった思いと一緒に握り潰したの




あなた
大丈夫、大丈夫
深呼吸が白い息になって消えてゆく























目をつぶって、夢を見れば




真っ先に浮かぶのはじんとのハッピーエンド


私を抱きしめて、キスをして


私がいれば何もいらない、って前みたいに言ってよ
あなた
ん…、もうやめよう…ごめんね、じん…
こんな時に思い出すのは


彼を離したく無くなるほどの、甘い記憶ばかりで


彼は進んだのに、私は進めないまま。
















あなた
“  話があるの  "
じんたん
"  どうしたの? " 
あなた
"  電話出来る?今  "
じんたん
"  大丈夫だよ  "
通話ボタンを押すと、すぐに声がした
じんたん
どうしたの?
あなた
別れよ
じんたん
…………え?
予想外の言葉に驚いたのか、マヌケな声が聞こえた
こんな時も、愛おしくなってじゃないよバカ。


あなた
じんも好きな子いるんでしょ?
その子とお幸せにね。
じんたん
え、あなた、何で急に…
ブチッ                  プープー















あなた
大丈夫、大丈夫


口ではそう言ってるのに


涙が止まらなくて
あなた
私をずっと覚えてたらな…
なんてね


嘘だよ。

























じんたん
…あなた…
あなた
どうも
翌日、運悪くばったり。


内心ズタズタドキドキ
じんたん
よかった…泣いてない…
私の腫れてない目元を見て


心の中で思ってたんだろうけどダダ漏れ


相変わらず暢気ね


そんなとこも大好きなんだけど
あなた
じゃあね。




すれ違うと、じんじゃない香水の匂いがして


気づけば横にいたあなたを、いま


どれだけ遠かったのか気づいた








もともと、叶わない距離じゃない

私の心を彩った色は落ちることなく、


青いまま残っている
あなた
まだまだ好きなんだなー



また夢を見る


前の私みたいに変わらない夢を


じんが私の手を握って
じんたん
あなたがいれば何もいらない
ってそう言って離さないの


なんてね、嘘だけど




目を開ければ、そんな温もりも愛もない






あなた
さよなら。


これがじんのハッピーエンド。


これが私の " ハッピーエンド "













END



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