京本「んぁぁぁぁぁ………」
体を伸ばしながら起き上がる。
京本「ほくとぉ、おはy……」
右に視線を向ける。
毎朝、俺に「おはよう」を言ってくれる彼
がいなかった。
彼が寝ていたはずのところを触ってみたが、
冷たく、彼がさっきまでいた痕跡はなかった。
布団はぐちゃぐちゃで、いつも布団を畳む彼にしてはらしくない。
もう仕事行ったのかな…?
LINEで言ったら返事してくれるっしょ。
なら後でいいか。
うーん、と体を伸ばし、ベッドから起き上がる。
リビングのほうへ足を動かす。
顔を覗かせるが、彼はやはりいない。
仕事行ったっぽいな。
俺はほぼ確信した。
彼の姿を見ていないから何とも言えないが。
相当急いでいたのか、朝ご飯を食べたような跡はなかった。
食器は昨日の夜から動いていなくて、食料もそのまま。
北斗、今そんな忙しかったっけ?
なんて思いながらキッチンの中へ入り、冷蔵庫を開ける。
あ、ご飯ない。
今日買い物行かなきゃなぁ。
冷蔵庫の中から麦茶の入ったボトルを取り出し、コップに注ぐ。
喉を動かし飲み込む。
はぁー、とため息のようでため息ではない息を吐き、
(あ、昨日のお風呂の栓抜いてないや)
とふと思った。
抜くついでに俺も入ろっかな〜、朝風呂。
心を踊らせながら洗面所へ向かう。
浴槽のあるバスルームのドアを開けた
瞬間だった。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!