第22話

第十八話 【嫌って】
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2025/09/27 21:00 更新
誰もいないセカイ 湖周辺にて
side:まふゆ
まふゆ
…っ、
私はどうにか瑞希を見つけようと探していた。

何がなんでも見つける。

見つけてみせる。

タッタッタッ
まふゆ
…!
今の、間違いない。

瑞希の・・・足音。

何年も聞き慣れてきた足音を間違えるはずがない。

あれは間違いなく瑞希の足音だ。
まふゆ
私は大きく息を吸い込んで、言った。
まふゆ
瑞希!
どこかで、気配が揺れた。

瑞希の気配。

きっと、私の大声に驚いたのだろう。

私はそこまで向かった。
数分後
誰もいないセカイ 湖周辺にて
side:まふゆ
まふゆ
…やっと、見つけた
???
…っ、
私はその名前を呼んだ。

ずっと探し続けた、ずっと待ち続けた、その名前を。
まふゆ
“瑞希”
瑞希
瑞希は何も言わなかった。

俯いていた。

顔はほとんど見えなくて、表情を読み取ることはできなかった。

…やがて、瑞希が口を開いたのがうっすらと見えた。
瑞希
−−てよ
瑞希の声が聞き取れなくて、もう1度聞き返そうとした。

でもその必要はなかった。
瑞希
嫌ってよ!
さっきとは比べ物にならないくらいの大きな声で、瑞希がそう言った。

瑞希
もうボクのことなんて嫌ってよ!放っておいてよ!
瑞希
…もうボクに、
瑞希
“期待、させないでくれよ、っ”
…あぁ、と思った。

瑞希はきっと、辛かったんだ。

瑞希は、言い終わってからはっとしたような顔をした。

背を向けようとするその体を引き留めるために、腕を掴んだ。
瑞希
…離してよ、まふゆ
まふゆ
離さない
私は真っ直ぐに瑞希を見た。

瑞希の目が大きく見開かれたのが見えたけど、そんなのは今はどうでも良かった。

私はただひたすらに紡ぎ続けた。
まふゆ
瑞希がどうしてそう思ってるのか、全てを知るまで
まふゆ
…知って、それが解決するまで。絶対、絶対、離さない
私が言い終わって口を閉じると、ほぼ同時だった。

シャララーン

聞き慣れた音と共に、それ以上に聞き慣れた声が、私の後ろから飛び込んできた。
???
瑞希!
???
み、瑞希、!
瑞希の視線が泳いでいた。

私はゆっくりと後ろを振り返った。



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