数時間後
誰もいないセカイ 広場にて
side:まふゆ
奏が口を開いた。
あのあと1度解散し、それぞれがやるべきことを済ませた。
そうして暇になっていたところに「今までのまとめをしたい」と奏が言い出し、私たちは全員それに賛成した。
それで今、こうしてセカイに集まっているのである。
話を振られ、私は「うん」と頷いた。
「分かった」と頷いて、私は説明を始めた。
詳しくは1話から4話まで読んでいただければ分かると思います
説明を終えたあと、絵名がそう零す。
奏は瑞希の方を向いて問う。
瑞希は「うん!」と返す。
少し言いにくそうにそう言う瑞希。
黒の国のスパイとは、どういうことだろうか。
絵名は何か知っているようだ。
瑞希が、黒の国からのスパイ。
それはもちろんデマ情報だろう。
でも誰がどうしてそんな嘘を?
確かに、瑞希からの手紙には「勧誘に応じなかったら紫の国を爆撃すると脅されている」というようなことが書いていた。
なのに私たちがそれを読んで爆破音が鳴ったあとも爆撃は来なかった。
あの時はミズキの死体が見つかって爆撃が中止されたのだと思っていたけれど、違う。
その場合も爆撃はするはずだ。
あれは、
そういうことか。
…そういえば。
瑞希じゃない⋯?
じゃあ、少なすぎる敵兵は何?
国王の近くに護衛が居ないだなんて、普通はあり得ないのに。
今までのまとめをするためにここに集まったはずなのに、新たな謎が増えてしまった。
腑に落ちないまま、解散することになった。
外は少しだけ、春の匂いがしていた。
まるで、“あの日”のように。
残り:?話
きっと彼女は、気付けなかっただけ。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。