第78話

74話目
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2023/04/12 00:59 更新
ここはどこだろうか……潮の匂いがするから海の近所だということはわかっている。地味な揺れも感じないから船の中では無い……はずだ。私がいる場所は何も置かれていない部屋で、扉だけがある。まだ気を失っている振りをしてできるだけ多くの情報を読み取るために視線だけで周りを見渡す。


見える範囲に監視カメラ、盗聴器などの類はなさそう……なんか……抜けてない?普通は監視しない?なんて思っていれば声が聞こえてくる。
???
いいか、あの女はポートマフィアだけではなく、探偵社、死の鼠、特務課という大きな繋がりがある。なんとしてでも情報を聞き出せ
???
ですが兄貴……あの女に手を出したベルモットが一度やられてますが……
???
なんだ。テメェーはポートマフィアなんぞを恐れているのか?所詮ポートマフィアは数だけの集団だ。おそるるに足らずだ
ベルモット……と言えば一度会って、私に嫉妬心を教えてくれたお姉さん?なんて思っていれば足音が二つ聞こえてきてこちらに歩いてくる気配がする。気絶した振りのまま様子を伺っていれぼ足音は扉の前で止まり、手すりが回り中に入ってくる。
???
おい……ガキ。
起きろ
なんて声をかけられるが、私はまだ気絶した振りを続ける。
???
どうします?
???
…………まぁ、いい。
ウォッカ、ポートマフィア及び特務課に連絡しろ。“マフィアの女は預かった。返して欲しくば異能開業許可証を渡せ”ってなぁ!
???
ちょっと待ちなさい。どうして私たちに異能開業許可証何で必要なのよ?
???
あぁ?そんなの、ヨコハマの街をすきに動き回れるように決まってんだろ?いまやヨコハマはポートマフィアの物になっている。世界的組織の我々がたかがポートマフィアごときに街を支配されてたまるものか
???
ジン。我々よりポートマフィアの方が大きいと思いますが?
???
なんだ、バーボン。俺に逆らおうって言うのか?
???
いえ、違いますが…………
あまりポートマフィアを舐めてかからない方が……
???
フッ、言ってろバーボン。
俺らはポートマフィアなんざに負けねぇ。
なるほど……話からすると…………えっと………………ナンチャラコンチャラ許可証が欲しいと……そのために私を囮にして金品?交渉すると……


ふむふむ。なるほど…………結果から言えばここには誰も来ない。異能……ナンチャラ許可証は異能力所持者や異能力を使って何かをしようとしている人達は喉から手が出る程の高価なものだと言っていた……気がする。


だとすれば……やはりここには誰も来ない。よし、逃げよう……久しぶりに拉致監禁されたから少しドキドキするが…………まぁ、なんとかなるっしょ!


なんて思いつつ、背後で手錠を嵌められているので、何かあった時ように真夏なのにあえて着ていた長袖の裾に隠しつけていたヘアピンを取り後ろ手で外す。ここはあえて片方はつけたままにして、足を縛る縄を解く。


こきこきと腕を鳴らして足音を立てずに扉に歩み寄り、ソッと扉を開けて周りを見る。


嘘でしょ!?監視する部下の一人もいないの!?と思いつつチャンスとばかりに部屋の外に出る。……ってか、鍵ぐらい閉めなさいよ…………と、少し哀れに思い、誰もいなくなった部屋の扉に鍵をかけてあげた…………

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