僕は、また兄上に抱えられたまま
今度は、ぬし様を連れて
庭へとやってきた
そういって兄上は、僕の足を地に付けてくれた
と、庭で騒いでいると
僕は、みんなから離れた場所で
右手を前に…
左手を上に…
精一杯、伸ばして
目を瞑った
そして力いっぱいに手を握る
すると…
🍃🍃🍃
気が付くと
その風は、あなたに
吸い寄せられるように
渦巻いていた
次の瞬間、あなたが目を開くと
風は止み
握られた手が開いた瞬間…
ボワッ!!!!🔥🔥🔥🔥🔥🔥
審神者が、そう言うと
みんなは、あなたのいる方向へと向いた
視線の先では
色とりどりの炎で
蝶々や鳥、魚…様々な形を
取った炎で遊んでいるあなたの、姿があった
暗くなっていた空気が
その一言で一気に明るくなる
その声の人物は小狐丸へと飛びついて笑っていた
小狐丸は、見下ろしながら
少し悲しそうな顔をした後
微笑み抱き上げた
大きな狐と小さな狐は
無いはずの尻尾を振りながら
大広間へと足を動かして行った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。