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第1話

1,969
2021/12/08 15:11
___10月9日___
ちょいと、そこのお方。これ、もらってくださる?
知らないおばさんがそう言い、おれの手に何かを渡してきた。



それは、歳をとる薬だった。
シルク
は?いやいや、なんですか急に。受け取れませんよ。
おばさんにそう言った。だが、顔を上げるとそこには誰もおらず、真っ黒い暗闇が広がるばかりだった。
シルク
んっ…はっ!……はぁっ…はぁっ…………なんだ?今の…夢か?




…ガサッ

ふと、手に違和感を感じ手を広げてみると、夢の中で見た薬そっくりの薬があった。
シルク
はっ!?え?夢じゃないのか!?

目を凝らし、その薬をよく見てみる。
よく見てみると、それは歳をとる薬ではなく


『若返る薬』

だった。成分表示など書いておらず、誰がどう見ても怪しい薬。説明書がなく

「何歳分若返るかは、飲んだ人の体質によって変わります。なお、数日でもとの姿に戻ります。」



書かれているのはこの文だけ。




……………これは、おもしろそうだ。

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