彰人 side
校門で待ってくれていた冬弥に合流して、
向かうのはもちろん…謙さんの店だ。
…でも、さっき見た生徒が頭から離れねぇ。
冬弥をそっくりそのまま女にしたみたいに、
そっくりなあの生徒。
冬弥がこんなに、取り乱してるの…初めて見たな。
やっぱ、あの生徒…冬弥の姉なのか。
道理で冬弥にそっくりな訳だ。
切なげ…というか、なんというか。
滅多に表情に感情が出にくい冬弥が、
泣きそうな顔をするなんてな。
放っておけねぇだろ、相棒として。
そこから、謙さんの店に着くまでで、わかった事がある。
冬弥は姉の事が大好きなんだろうなって事。
…俺にはそんな気持ちは分からねぇが。
冬弥がこうして俺の相棒として歌えているのも、
背中を押してくれたうちの一人が、その姉らしい。
冬弥の家庭のことに、首を突っ込むのは
違うってのは分かってる。
なにか俺に出来ることは、ねぇのか…。
でも、あの冬弥の姉は…。
くそ、気になって仕方ねぇ…。
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。