第5話

004 いたみわけ
301
2025/10/16 09:00 更新





 mzr side




mzr
遅刻するところだった … 





着席した瞬間 、ホームルームを告げる
本鈴が 、校舎内に鳴り響く 。



私の席は1番後ろ 。教室内がよく見渡せる 。


急に走っていってしまったこと 、
後でレイラーさんたちに謝らなきゃなと思いつつ

恐怖の対象である一軍グループを探す 。





__ が 、なぜか見当たらなかった 。




mzr
( いない方が嬉しいしいいけど )
mzr
( でも朝見たのは確かに彼女たちなはず … )





先生が出席確認をする間も
違和感に胸騒ぎしていた 。




──────────────
─────────
────





          ホームルーム終わり 。

レイラーさんたちが教室を出ていく前にと
急いで席を立ち上がり 、声をかける 。




mzr
っあの 、さっきはすみません
少し急ぎの用事を思い出して …
Srimr
さっき … ってなんかあったっけ
mzr
えっと … その





これは 、あえて私の口から言わせようと
しているのだろうか 。怒らせてしまった ?



狼狽えていると 、レイラーさんは
困ったように苦笑して私の肩に手を置いた 。


急に手を置かれたため 、思わず嫌なことを
思い出してしまい 、全身がびくっとはねる 。

だが 、そのことをレイラーさんは
さほど気にしていないようだった 。




lir-
レイマリさん怒ってるんじゃないよ〜 
ただ単に記憶力ないだけだから
Srimr
ちょ 、レイラーさん !? 
mzr
そうですか … よかった
Srimr
みぞれさんまで !! 





コントのようなやり取りに
思わずふふ 、と笑みがこぼれる 。


レイラーさんはそんな私を見て目を丸くした後 、
嬉しそうに 、切なそうに微笑んだ 。




lir-
まーとにかく …
全然気にしてないから大丈夫だよ
Srimr
私も ! よくわかんないけど大丈夫
mzr
えと … ありがとうございます 





こんな時間だけが永遠に続けばいいのに 、
と思っていたのもつかの間 。


突然 、一言声掛けもなく 、
後ろから私の肩に手を置かれる 。


私は反射的に振り返り 、息を飲んだ 。




女子
ねーそこの2人 、みぞれさんを
ちょっとお借りしてもいい ?
mzr
っ … 





声の主は 、私に嫌がらせをしてくる
一軍グループのリーダー格の女だった 。



… なんで 。なんでここにいるの 、
さっきまでは姿すら見えなかったのに 。



レイラーさんはレイマリさんと
気まずそうに視線を交わす 。




mzr
( お願い … いいよなんて言わないで )





そんな都合のいい願いも叶うはずなく 。


レイラーさんたちは 、私のことを
気遣うように一瞬目を合わせた後 、

「 全然いいよ 」と言ってしまった 。





── 心の中で 、何かが崩れ落ちる音がした 。




女子
んじゃ行こ
mzr
……





何も言えないでいる私をいいことに 、
腕は強く掴まれ 、廊下へと連れ出された 。




──────────────
─────────
────




女子
… あのさ 、いい加減にしてくれる ? 
mzr
いた … っ





今や誰も使用していない空き教室に
入っていった後 、思い切り壁に向かって

投げ捨てられ 、背中に強い衝撃が加わる 。


その拍子に 、先程まで掴まれていた
腕がじんじんと痛む 。

思わず目をやると 、そこには
掴まれた時の赤い跡がついていた 。





あまりの痛みに起き上がれないでいると 、
グループの内の1人に腰あたりを蹴られる 。




女子
朝 、うちらに気づいてたくせに
走って逃げていったよね ? 知ってるから
mzr
ちがっ
女子
何が違うんだよ !! 





シャツの襟を勢いよく掴まれ 、
一瞬 、首が締まる 。


恐る恐る顔をあげると 、
間髪入れずに頬を叩かれた 。


突然の出来事に驚き 、頬に手をやる 。
すると 、じわじわと熱く 、痛みが増した 。




女子
なんか言ったらどうなの
mzr
……
女子
… そういう 、お前の八方美人で
いい子ちゃんなとこ 、大っ嫌い





軽蔑するように吐き捨てると 、
グループ内の1人が耳打ちする 。


また何かされるのか 、と思う間もなく 、
彼女たちは時計を確認し 、教室を出ていった 。

どうやら 、あと2分で一限が始まるようだ 。




mzr
八方美人のいい子ちゃん … か 、
mzr
私も行かなきゃ … 





だが 、言葉に反して身体は動かない 。
まるで 、おもりがのしかかっているようだ 。


どうしようと思っていると 、
突然 、廊下の方から足音が聞こえた 。




Srimr
なんで先生こんなぎりぎりの時間に
頼み事なんてしてくるんだよー !
mzr
え 、レイマリさん … !? 
Srimr
みぞれさぁん !?
なんでこんなとこに





「 いるんですか 」と続けようとした言葉は
彼女の口からこぼれることはなかった 。


レイマリさんはその場に立ち尽くし 、
私の姿を険しい顔で見つめている 。





__ その視線は 、
赤く腫れた頬に注がれていた 。





私は慌てて手で頬を擦り 、立ち上がり
レイマリさんの方へと歩み寄る 。




mzr
ほら 、一限に遅れちゃいますよ
mzr
頼み事とやらはまたあとでやれば
大丈夫だと思いますし 、ね
Srimr
うん … そうだね





レイマリさんはゆっくりと 、
私の頬へと手を伸ばす 。

__ が 、反射的にその手を払ってしまった 。




Srimr
あっ 、
mzr
えっと 、その … 早く行きましょ ! 
Srimr
そ 、そうだね ! 





私はレイマリさんの手首を軽く掴み 、
駆け足で教室へと向かっていく 。





── ねぇ 、ごめんなさい 、レイマリさん 。
私 、最低なことを思ってしまった 。


… 私の頬の腫れについて 、あの時もっと
深く追求してればって 、後悔してほしい 。

私のせいでって 、苦しんでくれればいいなって 。



だってさ 、もう 。
私だけが苦しみを味わうのは嫌なの 。





__ お願いだから
気付かないで 、傷ついて 。






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