第94話

外伝「休日の娯楽(其の3)」
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2023/06/13 08:05 更新
あなたside
中也くんと長話を治くんはまた歩きだした。
少し歩くのがはやくなったせいか、
後を追うのが少し大変になってきた。



ガシャーン!!

そんな大きな音がして、私は慌てて音がした方向をみた。



すると、私が居る場所の斜め上、取り壊し中の建物の足場が崩れ落ちてきたのが目視できた。
あなた
あ……
その足場は私の頭を目掛けて落ちてくる。

咄嗟とっさのことで回避が遅れた。
避けられない。そう思った。


その時、私は誰かに押し倒され、
間一髪のすれすれの距離で落ちてきた
足場から避けることができた。
太宰治
危ないじゃないか!!!
あなた
お、治くん…?!どうして
私を押し倒した人の正体、
それは治くんだった。
私を庇う形で覆い被さりながら守ってくれたようだ。
あなた
あ、お、治くん怪我ない?!今足場が__
太宰治
私は大丈夫だよ。かすり傷一つない。
太宰治
そんなことよりあなた、
私に夢中になってくれるのは嬉しいけど、ちゃんと周りも見て!


し私が間に合っていなかったら…
と治くんは付け足して言った。
あなた
ご…ごめん、心配かけちゃって…


あなた
…って治くん…しかして気付いていた?私が治くんの後追っていたこと。

太宰治
…はぁ、私が気付かない筈ないだろう?
全く、私もあなたのこと
驚かせたかったのに。
治くんは口を尖らせながら言った。
あなた
…フフッホントごめんね。
でも助けてくれてありがと。
太宰治
一寸ちょっと何故笑っているのさ!
私、心配したのだよ?!

治くんがそうやって言った後、笑いが堪えられなかったのか治くんまで一緒に笑ってくれた。
太宰治
フフッ
太宰治
却説さてあなた、帰ろうか。
あなた
うん、そうだね!

そう言って私と治くんは
手を繋ぎながら二人で帰った。












そして、少し余談を一つ。
太宰治
そういえばあなた。
太宰治
私に心配かけたよね?
これは罰が必要だよね?
あなた
ん…?治くん…?
治くんは口角をあげながら
私に迫ってきた。
私は後ろに後退るも、直ぐに壁に当たってしまい避けられないように追い詰められてしまった。
あなた
あ、あの治く…
太宰治
却説さて悪い子には
どんなお仕置きがいいかな?
あなた
お、お仕置きって冗談だよね…?
太宰治
私が冗談を言っていると思うのかい?

治くんの目を見れば判る。
決して冗談を言っているのではない。


私は逃げ場もなく、
治くんに追い詰められる怖さで思わず目を瞑った。



その時、何か柔らかいものが私の唇にあたる
感覚がした。

私は驚いて目を開けた。
太宰治
フフッあなたの唇ご馳走さま。


そう言われた私の顔は
無論、林檎のように赤くなっていった。

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