そう笑顔で返すと
不破さんは首を傾げて
私のことを不思議そうに眺める
次から次へと質問ぜめ.
意図が全然見えず困惑する
この人は何が聞きたいんだ?
イブラヒムさんが葛葉さんに何か
耳打ちをしたあと、
少しだるそうに葛葉さんは
私の真ん前に立つ.
どうしたんだろうと
葛葉さんのことを見ると
いきなり視点が反転し
背中でソファのスプリングが沈む.
目の前には視界いっぱいの
整った葛葉さんの顔が.
数秒のラグがあった後
今押し倒されているということに
気がつく.
思わず肩を押し返すが
葛葉さんが動くことはなかった.
さっきからの意味不明な言動に
思わずやや怒り気味で伝える
そんな不破さんの言葉とともに
近づいてくる葛葉さんの顔
良いようにされたくなくて
抵抗を続けるも虚しく、
綺麗な白髪が私の耳に触れる.
くすぐったいと感じたその瞬間
首元にビリッと刺激が来る
混乱する中
何か吸われる感覚が身体に響き
痛みはだんだん快楽へと変わる
思考がまわらない.
朦朧とする中
頭の端で聞こえた
“眠れ”
という声とともに
私の意識は飛んでいった.











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。